初詣は何回行くのが正解?由来から参拝マナー・回数の意味まで徹底解説!

「初詣って何回行けばいいの?」「家族と行った後、友人ともう一度参拝してもいいのかな……」

このような疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。

お正月の大切な行事である初詣ですが、実は参拝回数に厳格なルールはありません。むしろ、心を込めて何度でも参拝することは、神様や仏様にとって喜ばしいことなのです。

この記事では初詣の参拝回数に関する正しい知識と、由来から参拝マナーまで詳しくお伝えしていきます。

今年の初詣をより意味のある時間にするために、ぜひ最後まで読んでみてください!

初詣の参拝回数に決まりはある?何回行ってもいいの?


結論から申し上げると、初詣の参拝回数に決まりはありません。1回だけでも、複数回でも、どちらも間違いではないのです。

大切なのは回数ではなく、新年への感謝と願いを込めて心を込めて参拝すること。

そこで、ここでは初詣の参拝回数について詳しくお話ししていきます。

初詣は1回だけじゃない?実は何度でもOK

初詣は必ず1回だけという決まりはありません。

なぜなら、初詣は「新年最初の参拝」という意味であり、その後の参拝を禁止するものではないからです。

実際、多くの人が元日に家族と参拝した後、友人や恋人と改めて参拝しています。また、地元の氏神様にお参りした後、有名な神社やお寺にも足を運ぶという方も少なくありません。

神様や仏様は、心を込めた参拝であれば何度でも歓迎してくださいます。

ただし、同じ神社に何度も参拝する場合は、前回のお願いが叶っていないのに新しいお願いをするのは避けた方が良いでしょう。

複数回参拝の代表例「三社参り」とは

複数回参拝の代表的な例として、「三社参り」があります。

三社参りとは、お正月に3つの神社を参拝する習慣のことです。

関西地方では特に根強い習慣で、住吉大社、大阪天満宮、今宮戎神社を巡る方が多くいらっしゃいます。これらの神社はそれぞれ異なるご利益があるため、さまざまな願いを込めて参拝できるのが特徴です。

また、地域によっては「七福神巡り」として7つの神社やお寺を参拝する習慣もあります。

このように、複数の神社やお寺を参拝することは、古くから続く伝統的な習慣なのです。

家族・恋人・友人と…シーン別の参拝回数の考え方

初詣は一緒に参拝する人によって、回数や意味が変わってきます。

家族との参拝では、家族全員の健康と幸せを願うのが一般的です。特に元日の朝一番に家族揃って参拝することで、1年の始まりを神聖な気持ちで迎えられます。

恋人との参拝では、2人の関係がより深まることを願って参拝します。縁結びで有名な神社を選んだり、同じおみくじを引いたりするのも素敵な思い出になるでしょう。

友人との参拝では、それぞれの目標や夢の実現を願いながら、友情を深める良い機会になります。

このように、参拝する相手によって込める願いや意味が変わるため、複数回参拝することは全く問題ありません。

なぜ初詣をするの?由来と歴史をわかりやすく解説


初詣の歴史を知ることで、この習慣がより深く理解できるようになります。

実は現在のような初詣の形は、比較的新しい習慣なのです。

ここでは、初詣の由来と歴史について詳しくお伝えしていきます。

平安時代の「年籠り」がルーツ

初詣の起源は、平安時代に行われていた「年籠り(としごもり)」という習慣にあります。

年籠りとは、家長が大晦日の夕方から元日の朝にかけて、氏神様の社に籠もって祈願する行事のことです。

この習慣では、家族の代表として家長が神社に一晩中とどまり、新年の平安と五穀豊穣を祈願していました。当時は個人の願い事よりも、家族全体や地域の繁栄を祈ることが中心だったのです。

年籠りは非常に厳格な行事で、食事も制限され、身を清めてから臨む必要がありました。

現在の初詣とは大きく異なる、より宗教的な意味合いの強い習慣だったのです。

除夜詣・元日詣から現代の初詣へ

時代が進むにつれて、年籠りは「除夜詣」と「元日詣」という2つの習慣に分かれていきました。

除夜詣とは、大晦日の夜に神社やお寺に参拝する習慣のことです。一方、元日詣は元日に参拝する習慣を指します。

江戸時代になると、一般庶民にもこれらの習慣が広まっていきました。特に元日詣は、家族全員で参拝できる行事として親しまれるようになります。

明治時代に入ると、除夜詣と元日詣を合わせて「初詣」と呼ぶようになりました。

この頃から、現在のような初詣の形が確立されていったのです。

「恵方詣り」の広がりと鉄道の影響

江戸時代後期から明治時代にかけて、「恵方詣り」という習慣が広まりました。

恵方詣りとは、その年の恵方(縁起の良い方角)にある神社やお寺に参拝する習慣のことです。

この習慣が初詣の発展に大きな影響を与えました。恵方詣りにより、人々は住んでいる地域の氏神様だけでなく、遠方の有名な神社やお寺にも足を運ぶようになったのです。

また、明治時代に鉄道が発達したことで、より多くの人が遠方の神社やお寺を訪れるようになりました。

鉄道会社も初詣客を呼び込むために、有名な神社やお寺へのアクセスを改善し、積極的に宣伝を行いました。

こうして初詣は、現在のような大規模な行事へと発展していったのです。

神社とお寺、どちらに行けばいい?初詣の参拝先とマナー


初詣では神社とお寺、どちらに参拝すべきか迷う方も多いでしょう。

実は、どちらに参拝しても問題ありません。

ここでは、神社とお寺それぞれの特徴と、参拝先を選ぶ際のポイントについてお話ししていきます。

神社とお寺、それぞれの意味と違い

神社とお寺では、信仰の対象や参拝の意味が異なります。

神社は神道の施設で、日本古来の神様を祀っています。自然や先祖の霊を神として敬い、現世での幸福や繁栄を願う場所です。

一方、お寺は仏教の施設で、仏様を祀っています。仏教では来世での救済や心の平安を重視し、煩悩からの解脱を目指します。

しかし、現代の初詣では、これらの違いを厳密に意識する必要はありません。

多くの日本人は神道と仏教の両方を自然に受け入れており、その時の気持ちや願いに応じて参拝先を選んでいます。

初詣の順序マナー|まずは氏神様にご挨拶を

初詣の参拝先を選ぶ際は、まず氏神様にご挨拶するのが基本マナーです。

氏神様とは、その土地を守る神様のことで、通常は住んでいる地域の神社に祀られています。

氏神様には日頃の感謝を込めて、まず最初に参拝するのが礼儀とされています。その後で、有名な神社やお寺に参拝するのが良いでしょう。

ただし、現代では交通の便や時間の都合もあるため、必ずしもこの順序を守る必要はありません。

大切なのは、心を込めて参拝することです。

神社とお寺、両方参っても大丈夫?

神社とお寺の両方に参拝することは、全く問題ありません。

明治時代以前の日本では、神仏習合といって神道と仏教が融合した信仰形態が一般的でした。そのため、神社とお寺を区別せずに参拝することは、むしろ自然な行為だったのです。

現在でも多くの人が、神社とお寺の両方に参拝しています。

例えば、神社で商売繁盛を願い、お寺で学業成就を祈願するといった具合に、それぞれの特徴を活かした参拝をする方も少なくありません。

ただし、参拝する際は、それぞれの作法に従って丁寧に行うことが大切です。

初詣の時期はいつまでOK?三が日だけじゃない参拝タイミング


初詣はいつまでに行けばよいのでしょうか。

実は、初詣の時期についても明確な決まりはありません。

ここでは、初詣の適切な時期について詳しくお伝えしていきます。

三が日・松の内・節分までの違いを知ろう

初詣の時期として、よく挙げられるのが「三が日」「松の内」「節分まで」の3つです。

三が日とは、1月1日から3日までの期間を指します。最も混雑する時期ですが、新年の神聖な雰囲気を最も感じられる時期でもあります。

松の内とは、正月飾りを飾っておく期間のことで、一般的には1月7日(関西では1月15日)までとされています。

節分までとは、2月3日頃までの期間を指し、旧暦では節分が年の境目とされていたことから、この時期まで初詣として扱われることがあります。

どの時期を選んでも、初詣としての意味は変わりません。

関東と関西で違う「松の内」の期間

松の内の期間は、関東と関西で異なることを知っておきましょう。

関東では1月7日まで、関西では1月15日までが松の内とされています。

この違いは、徳川幕府が関東地方で1月7日を松の内の終わりと定めたことに由来します。一方、関西では古くからの習慣である1月15日(小正月)までを松の内とする考え方が残っています。

したがって、関西在住の方は1月15日まで、関東在住の方は1月7日までに初詣を済ませるのが一般的です。

ただし、これらの期間を過ぎても初詣として参拝することは可能です。

混雑回避にも◎ 分散参拝という新習慣

近年では、混雑を避けるために「分散参拝」という新しい習慣も生まれています。

分散参拝とは、三が日を避けて1月中や2月上旬に参拝することです。

この方法には、混雑を避けられるだけでなく、ゆっくりと心を込めて参拝できるというメリットがあります。特に小さなお子様やご年配の方がいる家族には、安全面からも推奨されています。

また、新型コロナウイルスの影響で、多くの神社やお寺が分散参拝を呼びかけています。

神様や仏様は、いつ参拝しても温かく迎えてくださいますから、自分のペースで参拝することが大切です。

知っておきたい!初詣の正しい作法と参拝マナー


初詣を行う際は、正しい作法とマナーを知っておくことが大切です。

神様や仏様に失礼のないよう、基本的なマナーを身につけておきましょう。

ここでは、初詣の正しい作法について詳しくお伝えしていきます。

参道を歩くときの基本マナー

参道を歩く際は、中央を避けて左右のどちらかを歩くのが基本マナーです。

なぜなら、参道の中央は「正中」と呼ばれ、神様の通り道とされているからです。

また、参道に入る前は軽く一礼し、神様への敬意を示しましょう。大きな声で話したり、走ったりするのは避けるべきです。

境内では帽子を取り、携帯電話はマナーモードにしておくことも大切です。

神聖な場所であることを意識して、静かに歩くよう心がけてください。

手水舎・お賽銭・お祈りの正しい作法

神社での参拝作法は、手水舎での清めから始まります。

手水舎では、まず右手で柄杓を持ち、左手を清めます。次に柄杓を左手に持ち替えて右手を清め、再び右手に柄杓を持って左手に水をため、口をすすぎます。

本殿での参拝は「二礼二拍手一礼」が基本です。お賽銭を納めた後、2回深くお辞儀し、2回拍手を打ち、最後に1回お辞儀をします。

お寺での参拝は拍手を打たず、合掌して静かに祈ります。

どちらの場合も、心を込めて丁寧に行うことが最も大切です。

ペット連れ・子連れで参拝する場合の注意点

ペット連れや子連れで参拝する場合は、特別な注意が必要です。

ペット連れの場合、多くの神社やお寺ではペットの同伴を禁止しています。事前に確認してから参拝するようにしましょう。

子連れの場合は、子供が騒がないよう気を配ることが大切です。授乳やおむつ替えのスペースがあるかも事前にチェックしておくと安心です。

また、混雑時は迷子にならないよう、お子様から目を離さないようにしてください。

ベビーカーでの参拝が可能かどうかも、事前に確認しておくことをおすすめします。

【あわせて知りたい】お守りやお札は毎年買い替えるべき?


初詣でお守りやお札をいただく方も多いでしょう。

しかし、古いお守りやお札をどうすべきか、悩む方も少なくありません。

ここでは、お守りやお札の適切な扱い方についてお話ししていきます。

お守りやお札の役割と効果の期限

お守りやお札の効果は、一般的に1年間とされています。

なぜなら、お守りやお札は持ち主の身代わりとなって災いを引き受けてくれるため、1年間でその役割を終えると考えられているからです。

ただし、これは絶対的な決まりではありません。特に思い入れのあるお守りや、ご利益を実感しているお守りは、長く持ち続けても問題ありません。

大切なのは、お守りやお札に込められた祈りと、それを大切にする気持ちです。

汚れてしまったり、壊れてしまったりした場合は、新しいものに替えることをおすすめします。

古いお守りはどうする?返納のマナー

古いお守りやお札は、いただいた神社やお寺に返納するのが基本です。

多くの神社やお寺では、古いお守りやお札を回収する場所を設けています。返納の際は、感謝の気持ちを込めて丁寧に納めましょう。

遠方の神社やお寺でいただいたお守りの場合は、近くの神社やお寺に相談してみてください。多くの場合、快く引き受けてくれます。

決して一般のゴミとして処分してはいけません。

お守りやお札は神聖なものですから、最後まで丁寧に扱うことが大切です。

初詣で新しいお守りをいただく意味

初詣で新しいお守りをいただくことには、特別な意味があります。

新年という新しいスタートの時期に、新しいお守りをいただくことで、気持ちも新たに1年を始められるでしょう。

また、その年の目標や願いに応じて、適切なお守りを選ぶことも大切です。商売繁盛、学業成就、家内安全など、さまざまな種類のお守りがあります。

お守りを選ぶ際は、自分の願いに最も適したものを選びましょう。

複数のお守りを持つことも問題ありませんが、それぞれを大切に扱うことが重要です。

まとめ


初詣の参拝回数に決まりはなく、心を込めて何度でも参拝できることがわかりました。

大切なのは回数ではなく、新年への感謝と願いを込めて丁寧に参拝することです。神社とお寺のどちらに参拝しても良く、三が日から節分までの期間であれば、いつでも初詣として参拝できます。

正しい作法とマナーを身につけて、心を込めて参拝すれば、きっと神様や仏様も喜んでくださるでしょう。

今年の初詣は、家族や友人と一緒に、または一人でじっくりと、自分らしいスタイルで参拝してみてください。新しい年が皆様にとって素晴らしい一年となりますように!