
「縁切りと縁結びのお守りって、一緒に持っても大丈夫なのかな……」
そんな疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。良縁を求めながらも、同時に悪縁を断ち切りたいと考えるのは自然なこと。
この記事では縁切りと縁結びのお守りは一緒に持てるのか、そして効果的な持ち方や願い方について詳しくお伝えしていきます。お守りを正しく扱って、理想の人生を歩んでいきましょう!
縁切りと縁結びのお守りは一緒に持っていい?結論と根拠
まず結論からお答えします。縁切りと縁結びのお守りは、一緒に持つことができます。
なぜなら「悪縁を切ってこそ良縁が入る」という考え方があるからです。実際に、多くの神社では縁切りと縁結びの両方を推奨しています。
一緒に持つことが推奨される神社の例(安井金比羅宮など)
京都の安井金比羅宮は、縁切りと縁結びで有名な神社です。こちらの宮司さんによると、「悪い縁を切ってこそ良い縁が結ばれる」という考え方から、むしろ縁切りと縁結びのお守りふたつを同時に持つことが最も良いとされています。
実際に安井金比羅宮では、以下のような参拝方法が推奨されています。
- まず縁切り縁結び碑の表から裏へくぐって悪縁を切る
- 次に裏から表へくぐって良縁を結ぶ
- つまり、縁切りと縁結びをセットで行う
このように、縁切りと縁結びは本来セットで考えられているのです。
悪縁を断ち切ってこそ良縁が入るという考え方
人が持てる縁の数には限りがあると考えられています。つまり、持てる縁の数が限界まで来ている場合、一つの縁を切ることで新しい縁を結ぶことができるというシステムなのです。
どのくらいの縁が持てるのかは人によって違い、生まれ持って決まるとされています。たくさんの縁に恵まれる人もいれば、少ない縁でやりくりしなければならない人もいます。
しかし怖がることはありません。むしろ、良縁を結ぶためにもまずは悪縁から切った方がよいという考え方から、本気で良縁を結びたい人にも人気の神社なのです。
「相殺されるのでは?」という不安を解消するロジック
「縁切りと縁結びのお守りを一緒に持つと効果が相殺されるのでは?」という心配をする方もいるでしょう。でも、これは誤解です。
なぜなら縁切りと縁結びは対立する概念ではなく、段階的なプロセスだからです。まず不要な縁を整理して、その後に必要な縁を迎え入れる。これは家の掃除と同じで、いらない物を捨ててから新しい物を置くのと似ています。
日本の神道では「八百万の神」という考え方があり、複数の神様が協力してご利益をもたらしてくれると信じられています。そのため、縁切りと縁結びの神様も協力し合って、あなたの願いを叶えてくれるのです。
一緒に持つときの順番|縁切り→縁結びが基本
縁切りと縁結びのお守りを一緒に持つ場合、基本的には「縁切り→縁結び」の順番が推奨されています。
同日に参拝する場合の流れ
同じ日に両方のお守りを授かる場合は、以下の流れがおすすめです。
1. まず手水舎で身を清める
2. 本殿で参拝して神様にご挨拶
3. 縁切りのお守りを授かり、断ち切りたい縁について祈願
4. その後、縁結びのお守りを授かり、結びたい縁について祈願
5. 最後にもう一度本殿で感謝の気持ちを伝える
この順番により、まず心の整理をつけてから新しいスタートを切ることができます。
日を分けるメリットと考え方
一方で、縁切りと縁結びの参拝を別の日に分けるという方法もあります。この場合のメリットは次の通りです。
まず縁切りの参拝を行った後、数日から1週間程度時間を置きます。その間に心の整理をつけ、新しい気持ちでスタートする準備を整えてください。
そして心の準備が整ったタイミングで、縁結びの参拝を行います。このように時間をかけることで、より深い効果が期待できるとも言われています。
ただし、どちらの方法を選んでも効果に大きな差はありません。あなたの気持ちやスケジュールに合わせて選んでいただければと思います。
複数持ちは可能?縁結びは一つに絞るべき?
お守りの複数持ちについても、気になる方が多い話題です。基本的な考え方をお伝えしていきます。
複数持っても問題ないとされる理由
お守りを複数持つこと自体は、全く問題ありません。日本は多神教の国であり、「八百万の神」という思想があります。
山・海・大地に神が宿るように、お守りごとに神様が宿っていると信じられてきました。そのため、複数持っていても神様同士が喧嘩することはないのです。
神社本庁の公式見解でも「お守りをたくさん持っていても、神様は協力して私たちを守ってくださる」とされています。つまり、それぞれの神様が異なる役割分担をして、あなたをサポートしてくれるということです。
「縁結びは1つに絞る」派の意見と背景
ただし、縁結びのお守りについては「1つに絞った方が良い」という意見もあります。その理由は以下の通りです。
縁結びのお守りには、恋人や結婚相手などの「運命の人」を見つけてくれる意味があります。日本では結婚できるお相手は1人のみ。そのため、縁結びのお守りを複数持つと「何人もの人との出会いを求めている」と解釈される可能性があるのです。
真剣に良いご縁を求めている方は、縁結びのお守りはできるだけ1つに絞ると良いという考え方もあります。
迷ったときの判断基準(自分の意図の一貫性)
では、どちらの考え方を採用すれば良いのでしょうか。判断基準は「自分の意図の一貫性」です。
もしあなたが特定の人との縁結びを願っているなら、お守りは1つに絞った方が良いでしょう。一方で、良いご縁全般を求めているなら、複数持っても構いません。
大切なのは、お守りに込める願いがブレないこと。あなたの気持ちが一貫していれば、神様もその思いを汲み取ってくれるはずです。
相殺されないために大切な願い方とマナー
縁切りと縁結びのお守りを持つ際、正しい願い方とマナーを守ることが重要です。
他者を不幸にする願いは避けるべき理由
縁切りの願いをする際、絶対に避けるべきは「他者の不幸を願うこと」です。例えば、「あの人が不幸になりますように」「○○と△△が別れて苦しみますように」といった内容はNGです。
なぜなら、このようなネガティブな願いは「呪い返し」として自分に跳ね返ってくる可能性があるからです。実際に、他人の不幸を願った結果、自分に災いが降りかかったという体験談も少なくありません。
縁切り神社は強力なパワーを持つため、軽はずみな願いは危険です。必ず正しい方法で祈願するようにしてください。
自分軸で願いを立てるコツ(悪縁=自分に不要な縁と定義する)
正しい縁切りの願い方は、「自分軸」で考えることです。つまり、悪縁を「自分にとって不要な縁」と定義するのです。
例えば、職場の嫌な上司との縁を切りたい場合、「上司が不幸になりますように」ではなく「私にとって良くない人間関係から解放されますように」と願います。
この違いは重要です。前者は他者への悪意ですが、後者は自分の幸せを願う気持ち。神様も後者のような前向きな願いの方を喜んで聞き届けてくれるでしょう。
願い事の具体的な言い換え例(恋愛・職場・家族)
実際の言い換え例をご紹介していきます。
恋愛関係の場合:
❌「元カレと新しい恋人が別れますように」
⭕「過去の恋愛に区切りをつけて、新しい良縁に恵まれますように」
職場関係の場合:
❌「嫌な同僚が会社を辞めますように」
⭕「職場での人間関係のストレスから解放され、良い環境で働けますように」
家族関係の場合:
❌「毒親が私から離れますように」
⭕「家族関係の悩みが解決し、お互いにとって良い距離感を保てますように」
このように、相手を攻撃するのではなく、自分の幸せを中心に据えた願い方をしてみてください。
一緒に持つときの扱い方の基本ルール
縁切りと縁結びのお守りを一緒に持つ際の、具体的な扱い方をお伝えしていきます。
持ち歩く場合の注意点(肌身離さず・汚さない)
お守りのご利益を最大限に受けるためには、常に持ち歩くことが大切です。特に心臓に近い位置に身につけるのが良いとされています。
具体的には、以下のような持ち方がおすすめです。
- 首から下げて胸元に
- スーツの内ポケットに
- 毎日使うバッグの内側のポケットに
- 財布の中に(金運系と一緒でも問題なし)
ただし、お守りは神様の分身と考えられているため、汚さないよう注意が必要です。ズボンの後ろポケットなど、座ったときに圧迫される場所は避けましょう。
自宅での置き場所(神棚・高い棚など)
自宅でお守りを保管する場合は、清潔で高い場所を選んでください。
理想的な置き場所:
- 神棚の上
- リビングの高い棚
- 寝室のタンスの上
- 南向きまたは東向きの明るい場所
避けるべき場所:
- 水回り(湿気が多いため)
- 玄関(人の出入りが激しいため)
- 床や低い場所(神様を見下すことになるため)
- ゴミやレシートが散らかった場所
神様は清らかで美しい場所を好みます。お守りを置く場所は常に整理整頓を心がけてください。
複数持ち時の保管バランス
縁切りと縁結びのお守りを複数持つ場合、保管方法にも工夫が必要です。
同じ袋や同じ場所にまとめて入れても問題ありませんが、それぞれのお守りに敬意を払うことが大切。一つ一つを丁寧に扱い、感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。
また、お守りの効果を高めるために、定期的に手に取って祈りを捧げることもおすすめです。神様との繋がりを感じることで、より深いご利益を受けることができるでしょう。
お守りの返納はどうする?一緒に持った場合の対応
お守りにも適切な手放し方があります。感謝の気持ちを込めて、正しく返納していきましょう。
返納のタイミング(1年・願い成就時)
お守りの返納には、主に2つのタイミングがあります。
1年を目安にする場合:
基本的にお守りは、授かってから1年でご利益が弱まると言われています。これは神道の「常若(とこわか)」という考え方に基づくもので、常に新しく清浄であることを尊ぶ思想です。
お正月の初詣の際に古いお守りを返納し、新しいお守りを授かるというサイクルが理想的とされています。
願いが叶ったタイミング:
縁切りや縁結びなど、明確な願いがあるお守りは、願いが叶ったときに返納することもできます。このタイミングでの返納は、神様への感謝の気持ちが最も強いときなので、とても良いとされています。
例えば、良縁に恵まれて結婚が決まった、悪縁が切れて心が軽くなったなど、変化を実感できたときが返納の時期です。
授与された神社に返すのが基本
お守りの返納は、授与された神社に返すのが基本です。多くの神社には「古札納所」や「古神札納め所」という専用の場所が設けられており、そこに静かにお納めします。
返納は基本的に無料ですが、感謝の気持ちとして100円から500円程度のお賽銭を納めることが一般的。お守りを授かったときと同額程度を目安にすると良いでしょう。
返納したお守りは、後日神職の方によって丁寧に供養され、お焚き上げされます。これにより、お守りに宿った神様の力が天に帰っていくのです。
遠方時は郵送返納も可能
旅行先で授かったお守りなど、直接返納に行けない場合もあるでしょう。その場合は、郵送での返納を受け付けている神社もあります。
郵送返納の手順:
1. 事前に神社のホームページで郵送返納が可能か確認
2. お守りを白い紙や半紙で丁寧に包む
3. 感謝の手紙を添える
4. お焚き上げ料として現金書留で送金
5. 「お焚き上げ希望」と明記して送付
ただし、すべての神社が郵送返納に対応しているわけではありません。事前に確認することが大切です。
また、近くの同じ宗教・宗派の神社に返納することも可能。神社のお守りは神社に、お寺のお守りはお寺に返納するのがマナーです。
まとめ
まとめとして、縁切りと縁結びのお守りは一緒に持つことができ、むしろ効果的とされています。
正しい順番と願い方を守り、感謝の気持ちを忘れずに扱うことで、きっと良い変化を感じられるはずです。
あなたの人生がより豊かで幸せなものになりますように。新しい一歩を踏み出すサポートとして、ぜひお守りの力を活用してみてください!