「縁結びのお守りの捨て方がわからない……」
そんな疑問を抱えながら、古いお守りをそのまま保管している方も多いのではないでしょうか。
縁結びのお守りは神様の力が宿った神聖なものです。 そのため、適当に処分してしまうのは良くありません。
この記事では縁結びのお守りを返納するタイミングから、神社への返納方法、郵送での処分方法、自宅での適切な処分方法まで詳しくお伝えしていきます!
縁結びのお守りは「いつ」捨てる?1年・願いが叶った時・破損時の判断基準
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縁結びのお守りは、どのようなタイミングで手放すのが良いのでしょうか。 ここでは3つの基本的なタイミングについてご紹介していきます。
1年が経過したら返納するのが基本
最も一般的なタイミングは、お守りを授かってから1年が経過した時です。 お守りの効力は基本的に1年間とされています。
なぜなら、お守りは持ち主の身代わりとなって様々な厄やけがれを受けてくれるため、時間が経つにつれて穢れが溜まっていくからです。
また、神道には「常若(とこわか)」という考え方があります。 これは「常に若々しく新しいものを尊ぶ」という意味で、1年ごとに新しいお守りに交換することで、神様の力を新たに授かることができると考えられています。
初詣の際に新しいお守りを授かって、前年のお守りを返納するのが昔からの慣習です。
願いが叶ったときはお礼の気持ちを込めて返す
縁結びのお守りの場合、素敵な出会いがあったり、恋人ができたりした時が返納の絶好のタイミングです。 願いが成就した時の感謝の気持ちが一番強いからです。
1年を待たずとも、願いが叶ったことを神様に報告し、感謝を伝えてお返ししましょう。 これを「お礼参り」といいます。
ただし、結婚まで見守ってもらいたい場合は、そのまま持ち続けても問題ありません。 大切なのは、お守りに込められた神様への感謝の気持ちです。
破損・汚損した場合は早めに処分するのが安心
お守りが破れたり、汚れたり、紐が切れたりした場合も返納のタイミングです。 破損したお守りをそのまま持ち続けるのは、神様に対して失礼にあたります。
また、お守りが破損することは「厄を身代わりになって受けてくれた証拠」とも考えられています。 そのため、破損した場合は感謝の気持ちを込めて、速やかに返納することをおすすめします。
汚れが軽微な場合でも、清潔な状態を保つことが困難であれば、新しいお守りに交換するのが良いでしょう。
正しい捨て方①:授与された神社・お寺へ返納する方法とマナー

お守りの最も適切な処分方法は、授与を受けた神社やお寺に返納することです。 ここでは、直接返納する際の具体的な方法とマナーについて解説していきます。
授与を受けた社寺へ返すのが最も丁寧な方法
基本的にお守りは、授かった神社やお寺に返納するのが最も正しい方法です。 神社で授かったお守りは神社へ、お寺で授かったお守りはお寺へ返すのが大原則となります。
なぜなら、神様と仏様は異なる存在であり、それぞれに対応した適切な供養方法があるからです。 返納されたお守りは、神職や僧侶によって丁寧に祈祷・供養が行われ、最終的にお焚き上げされます。
ただし、旅先で授かったお守りなど、遠方で直接返納が困難な場合もあるでしょう。 そのような時は、同じ宗教・宗派の近くの神社やお寺でも受け付けてもらえる場合があります。
古神札納所・納札所の場所と利用方法
多くの神社には「古神札納所(こしんさつおさめじょ)」「納札所」と呼ばれる専用の箱や建物が設置されています。 お寺の場合は「納経所」などと呼ばれることもあります。
この納所は境内の分かりやすい場所に設置されていることが多く、古いお守りやお札を返納するための場所です。 24時間利用できる場合もあれば、特定の時期のみ設置される場合もあります。
もし古神札納所が見当たらない場合は、社務所や受付で「お守りの返納をお願いします」と声をかけてみてください。 小さな神社やお寺では、直接職員の方が対応してくれることがほとんどです。
返納の際は、お守りをそのまま納所に入れるだけで大丈夫です。
神社とお寺をまたいで返納してよいかの考え方
神社で授かったお守りをお寺に返納する、またはその逆は基本的に避けるべきです。 しかし、どうしても授かった場所に返納できない場合もあるでしょう。
近くに同じ宗教の神社やお寺がない場合は、事前に電話で相談してみることをおすすめします。 最近では、宗教や宗派を問わず受け入れてくれる神社やお寺も増えています。
ただし、無断で他宗教の施設にお守りを置いていくのは失礼にあたります。 必ず事前に確認を取ってから返納するようにしましょう。
初穂料・志の納め方と挨拶の仕方
お守りの返納は基本的に無料ですが、感謝の気持ちとして初穂料(神社の場合)やお布施(お寺の場合)を納めるのが丁寧な作法です。
金額に明確な決まりはありませんが、300円から1,000円程度が一般的です。 お守りと同額程度を包む方も多くいらっしゃいます。
返納の際は「1年間お守りいただき、ありがとうございました」「おかげさまで良いご縁に恵まれました」など、感謝の言葉を添えると良いでしょう。 心を込めてお礼を伝えることが何より大切です。
正しい捨て方②:どんど焼きに持ち込む場合の注意点

どんど焼きは、お守りを処分する伝統的な方法の一つです。 ここでは、どんど焼きでお守りを処分する際のポイントについてお伝えしていきます。
どんど焼きとは?時期と開催場所
どんど焼きとは、正月飾りや古いお守り、お札などを燃やしてお焚き上げする日本の伝統行事です。 小正月にあたる1月15日前後に全国各地で開催されます。
地域によって「左義長(さぎちょう)」「とんど焼き」「さいと焼き」など、様々な呼び方があります。 開催場所は神社の境内、河川敷、地域の広場などが一般的です。
また、開催日は1月15日が多いものの、地域によっては成人の日に合わせて1月の第2月曜日に行われることもあります。 事前に地元の神社や自治体のホームページで確認しておくと良いでしょう。
縁結びのお守りをどんど焼きで処分できるか確認する方法
すべてのどんど焼きでお守りを受け付けているわけではありません。 正月飾りのみを対象としている場合もあるため、事前の確認が必要です。
確認方法としては、以下の手順がおすすめです:
- 地元の神社に電話で問い合わせる
- 自治体のホームページで詳細を確認する
- 当日受付で持参したものが対象かどうか聞く
また、他の神社やお寺で授かったお守りでも受け付けてもらえるかどうかも、併せて確認しておきましょう。
プラスチックや金具がついたお守りの扱い方
現代のお守りには、プラスチック製のカバーや金属製の金具がついていることがあります。 これらの不燃物は環境に配慮して、事前に取り除く必要があります。
プラスチックのカバーは外して、お守り本体のみを持参しましょう。 金属部分も可能な限り取り外し、自宅で不燃ゴミとして処分してください。
ただし、お守りの中身を開けたり、無理に分解したりするのは避けましょう。 どうしても分離できない場合は、事前に主催者に相談することをおすすめします。
どんど焼きでは、燃やしても安全で環境に配慮した物のみを受け付けています。
正しい捨て方③:遠方で返納できないときの郵送方法(手順・封筒の書き方・費用目安)

旅先で授かったお守りや、遠方の神社のお守りの場合、郵送で返納できる場合があります。 ここでは、郵送返納の具体的な手順について詳しく解説していきます。
事前に社寺へ問い合わせる重要性
郵送での返納を希望する場合、まずは該当の神社やお寺に電話で問い合わせることが大切です。 すべての神社・お寺が郵送返納に対応しているわけではないからです。
問い合わせの際は、以下の点を確認しましょう:
- 郵送での返納を受け付けているか
- 必要な書類や手続きがあるか
- お焚き上げ料の金額や支払い方法
- 送付先の正確な住所
無断でお守りを送りつけるのは失礼にあたります。 必ず事前に了承を得てから送付するようにしてください。
事前連絡により、神社やお寺側も適切に対応していただけます。
お守りの包み方と封筒の準備
郵送する際は、お守りを丁寧に包むことが重要です。 白い半紙や和紙でお守りを包み、さらに封筒に入れて送ります。
お守りをそのまま封筒に入れるのは避けましょう。 神聖なものとして扱うため、きれいな紙で包むのがマナーです。
封筒の表面には、送付先の神社名を正確に記載し、「社務所 御中」または「お焚き上げ受付 御中」と書きます。 また、封筒の左下に赤いペンで「お守り在中」「お焚き上げ希望」と記載し、四角で囲むと分かりやすくなります。
一筆箋・手紙の文例(お礼の言葉)
お守りと一緒に、感謝の気持ちを込めた手紙や一筆箋を同封するのが丁寧です。 以下のような文例を参考にしてみてください:
文例1(基本型) 「拝啓 ○○神社の皆様にはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。 この度は、お守りのお焚き上げをお願いしたく、郵送させていただきました。 おかげさまでこの1年を無事に過ごすことができました。 本来であれば直接お参りしてお礼を申し上げるべきところ、郵送での返納をお許しください。 末筆ながら、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。 敬具」
文例2(簡潔型) 「お世話になっております。 1年間お守りいただき、ありがとうございました。 お焚き上げをお願いいたします。 おかげさまで良いご縁に恵まれました。 心より感謝申し上げます。」
現金書留で初穂料を同封する際のポイント
お焚き上げ料を現金で送る場合は、必ず現金書留を利用しましょう。 普通郵便で現金を送ることは郵便法で禁止されており、違法行為となります。
現金書留の手順は以下の通りです:
- 郵便局で現金書留封筒を購入(21円)
- 封筒に必要事項を記入
- お守り、手紙、現金を同封
- 郵便局窓口から発送
現金書留の料金は送付先により異なりますが、基本料金84円+現金書留料金435円+封筒代21円で、合計540円程度が目安です。
お焚き上げ料の相場は300円から1,000円程度ですが、「お気持ち」として500円程度を包む方が多いようです。
最後の選択肢:自宅で処分する場合の安全な手順と心構え

どうしても神社やお寺に返納できない場合は、自宅で丁寧に処分することも可能です。 ここでは、自宅処分の際の適切な手順についてお伝えしていきます。
塩と白い紙で清めて包む
自宅でお守りを処分する場合、まず塩と白い紙(半紙や和紙)を用意します。 これらは清めの意味を持つ重要なアイテムです。
手順は以下の通りです:
- 白い紙を広げて置く
- 紙の上にお守りを置く
- お守りに感謝の気持ちを込めて塩を振る
- 白い紙でお守りを丁寧に包む
塩は天然塩を使用し、お守り全体に軽く振りかけましょう。 この工程により、お守りを清めて神様にお返しする準備が整います。
感謝の言葉を伝えてから処分する
塩で清めた後は、お守りに向かって感謝の言葉を伝えましょう。 「1年間ありがとうございました」「良いご縁をいただき感謝しています」など、心からの感謝を込めて話しかけてください。
この時間は、お守りと過ごした日々を振り返る大切な時間でもあります。 急がずに、ゆっくりと感謝の気持ちを伝えることが重要です。
感謝の言葉を伝えることで、神様への敬意を示すことができます。
自治体ルールに従ったゴミ出しの仕方
清めと感謝を終えた後は、お住まいの自治体のルールに従って処分します。 通常は可燃ゴミとして出すことになります。
注意点として、以下のことを守りましょう:
- 他のゴミと分けて袋に入れる
- ゴミ出しの時間とルールを守る
- 近隣の方への配慮を忘れない
また、プラスチック部分や金属部分がある場合は、素材に応じて分別してください。 お守り本体は可燃ゴミ、金属部分は不燃ゴミとして分けて処分するのが適切です。
お守りの返納にかかる費用・初穂料の相場と準備するもの
お守りの返納に関する費用面での疑問にお答えしていきます。 適切な金額を知っておくことで、安心して返納できるでしょう。
金額の目安は「お気持ち」〜数百円〜数千円
お守りの返納自体は基本的に無料です。 しかし、感謝の気持ちとして初穂料やお布施を納めるのが一般的なマナーとなっています。
金額の目安は以下の通りです:
一般的な相場
- 最低額:100円〜300円
- 標準的:500円〜1,000円
- 丁寧に:お守りと同額程度
神社では「初穂料」、お寺では「お布施」「焼納料」という名目で納めます。 あくまで「お気持ち」なので、経済状況に応じて無理のない範囲で準備しましょう。
重要なのは金額よりも感謝の気持ちです。
複数返納する場合の考え方
複数のお守りを同時に返納する場合、それぞれに個別の初穂料を用意する必要はありません。 まとめて一つの金額として納めることが可能です。
目安としては:
- 2〜3個の場合:500円〜1,000円
- 4〜5個の場合:1,000円〜2,000円
- それ以上の場合:神社に相談
ただし、神社によっては個数に応じた料金を設定している場合もあります。 心配な場合は事前に確認してみることをおすすめします。
のし袋や封筒の書き方
初穂料を納める際は、のし袋や白い封筒に入れるのが丁寧です。 書き方は以下の通りです:
のし袋の場合
- 水引の上:「初穂料」または「御初穂料」
- 水引の下:自分の名前(フルネーム)
- 中袋表面:金額(「金○○円」と記載)
- 中袋裏面:住所と氏名
白い封筒の場合
- 表面上段:「初穂料」
- 表面下段:自分の名前
- 裏面左下:住所と氏名
お札は新札でなくても構いませんが、きれいなお札を使用するのがマナーです。 折り目の多いお札や汚れたお札は避けましょう。
まとめ
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縁結びのお守りの正しい捨て方について、様々な方法をご紹介してきました。
最も適切な方法は授かった神社やお寺への返納ですが、困難な場合は郵送や近くの同じ宗教施設への返納、どんど焼きの利用、最終的には自宅での丁寧な処分も可能です。
大切なのは、お守りに宿る神様への感謝の気持ちを忘れないことです。 どの方法を選んでも、1年間(または願いが叶うまで)見守ってくださったことへの感謝を込めて、丁寧に扱いましょう。
また、古いお守りを返納した後は、新しい気持ちで新たなお守りを授かることで、引き続き神様のご加護をいただくことができます。 素敵なご縁に恵まれますよう、心よりお祈りしております!





