「厄除けのお礼参りって、どうやるんだろう……」
厄除けを受けた後、感謝の気持ちを伝えるためにお礼参りに行きたいけれど、いつ行くべきか、どんな作法で参拝すればいいのか、迷っている方も多いのではないでしょうか。
厄年を無事に過ごせたことは、神様や仏様のご加護があったからこそ。その感謝を形にするのがお礼参りです。
この記事では、お礼参りに行く時期や正しい参拝の作法、のし袋の書き方まで、実践的な内容をわかりやすくお伝えしていきます。遠方で行けない場合の対応方法もご紹介しますので、安心してお礼参りの準備を進めていきましょう!
厄除けのお礼参りの目的と心得

厄除けをしてもらった後、お礼参りをする意味について、きちんと理解しておくことが大切です。ここでは、お礼参りの本質的な目的と、どんな気持ちで向き合うべきかをお話ししていきます。
お礼参りは「感謝を形にする」行為——厄払いとの違い
お礼参りとは、厄年を無事に過ごせたことに対して、神様や仏様へ感謝の気持ちを伝えるために行う参拝のこと。
厄払いや厄除けが「これから起こるかもしれない災いを避けるための祈願」であるのに対し、お礼参りは「過ぎ去った1年間の無事への感謝」を表すものです。つまり、祈願と報告・感謝という違いがあります。
家族や友人に何かを手伝ってもらったときにお礼を言うのと同じように、神様や仏様にも「ありがとうございました」と伝える。それがお礼参りの本質です。
「厄除けを終えたあと」にお礼参りをする理由
お礼参りは、厄年を終えたことの区切りでもあります。
なぜなら、厄年は3年間続く長い期間であり、前厄・本厄・後厄と気を引き締めて過ごす必要があったから。お礼参りをすることで、「無事に厄年を乗り越えた」という実感が得られ、次の人生のステージへ気持ちを切り替えられます。
また、自分では気づかないうちに災難を回避できていたかもしれません。大きな事故に遭っても軽傷で済んだり、病気が早期発見できたりしたのは、もしかしたら厄除けのご加護のおかげかもしれないのです。
そうした見えない守りに対しても、感謝を伝えるのがお礼参りの役割です。
願いが叶っていない場合でも行くべき?——感謝の気持ちが大切
厄年の間に不幸があったり、病気になったりした方もいるかもしれません。
「願いが叶わなかったのに、お礼参りに行く必要があるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。しかし、お礼参りは願いが叶った・叶わないにかかわらず行うことが推奨されます。
理由は、もっと大きな災いが起こらなかったことへの感謝を伝えるためです。厄除けには、「大難を小難に、小難を無難に」という意味が込められています。
厄年を終えた報告と、見守っていただいたことへの感謝を込めて参拝することで、自分自身の心も整理できます。お礼参りは「義務」ではなく、感謝の気持ちを持てたときに行う「心の行事」なのです。
お礼参りに行く時期とスケジュールの立て方

お礼参りをいつ行えばいいのか、具体的なタイミングについて詳しくご紹介していきます。一般的な目安を押さえながら、自分の状況に合わせて柔軟に考えることが大切です。
一般的な目安は”厄除けから1年後”
お礼参りの時期に厳密な決まりはありませんが、一般的には厄除けを受けてから1年後が目安とされています。
厄除けや厄払いは、多くの場合、1月1日から2月3日の節分までに行われます。なぜなら、旧暦では2月4日頃の立春が新年の始まりにあたるため、その前に済ませておこうという考えが根付いているからです。
したがって、厄除けを受けた翌年の同じ時期(1月〜2月頃)にお礼参りをするのが一般的。たとえば、2024年1月に厄除けを受けたなら、2025年1月にお礼参りをするというイメージです。
ただし、これはあくまで目安であり、遅れてしまったからといって失礼にあたるわけではありません。
前厄・本厄・後厄の3年間での参拝スケジュール例
厄年は前厄・本厄・後厄の3年間続くため、どのタイミングで厄除けとお礼参りをするかは人それぞれ。ここでは、代表的な2つのパターンをご紹介します。
パターン1:3年間毎年行う場合
- 2024年(前厄):厄除け
- 2025年(本厄):前厄のお礼参り&本厄の厄除け
- 2026年(後厄):本厄のお礼参り&後厄の厄除け
- 2027年:後厄のお礼参り
このパターンは、毎年しっかりとご祈祷を受け、感謝を伝える丁寧な方法です。
パターン2:本厄のみ行う場合
- 2024年(前厄):何もしない
- 2025年(本厄):厄除け
- 2026年:本厄のお礼参り
こちらは、最も災いが起こりやすいとされる本厄の年だけ厄除けを受け、翌年にお礼参りをするシンプルな方法です。
どちらのパターンを選んでも問題ありません。ご自身の考えや家庭の方針に合わせて決めましょう!
願いが叶った時点でお礼参りしてもOK
厄年の途中で、特に何事もなく平穏に過ごせていると実感できた場合、必ずしも1年後まで待つ必要はありません。
合格祈願や安産祈願などと同じように、「無事に過ごせている」と感じたタイミングでお礼参りをしても良いのです。したがって、半年後や9ヶ月後など、自分の心が「ありがとうございます」と素直に感じられた時点で参拝するのも一つの方法。
大切なのは、形式よりも感謝の気持ちを持って参拝することです。
喪中・体調不良など、行けない時の時期の考え方
喪中の期間や体調不良で予定していた時期に行けない場合もあるでしょう。
神社の場合、忌中(四十九日まで)は人の死を「穢れ」として遠ざける風習があるため、忌中が明けてから参拝するのが望ましいとされています。一方、お寺の場合は忌中・喪中に関わらず参拝可能です。
体調不良や遠方への引越しなどで行けない場合は、時期をずらしても全く問題ありません。思い立ったときが吉日という言葉もあるように、参拝できる状況になってから感謝を伝えれば良いのです。
焦らず、自分のペースでお礼参りの準備を進めていきましょう。
神社・お寺で異なるお礼参りのやり方

神社とお寺では参拝の作法が大きく異なります。それぞれの正しい流れを知っておくことで、自信を持ってお礼参りができるようになりますよ!
【神社の場合】二礼二拍手一礼で感謝を伝える流れ
神社での基本的な参拝作法は「二礼二拍手一礼」です。
具体的な流れは以下の通り。
- 姿勢を正して、深く2回お辞儀をする(二礼)
- 胸の高さで手を合わせ、右手を少し下にずらす
- 肩幅程度に両手を開き、2回拍手を打つ
- 手をきちんと合わせ、心を込めて祈る
- 最後に深く1回お辞儀をする(一礼)
拍手を打つのは、神様に自分の訪問を知らせる意味や、邪気を払う意味があるとされています。右手を少しずらすのは、「神様から一歩下がり、敬意を表す」という意味が込められているのです。
お礼参りの場合、4番の祈りの部分で「昨年は無事に厄年を過ごすことができました。ありがとうございました」と心の中で感謝を伝えましょう。
【お寺の場合】合掌・一礼で静かに感謝を込める作法
お寺での基本的な参拝作法は「合掌一礼」です。神社と違い、拍手は打ちません。
具体的な流れは以下の通り。
- 本堂の前で、お賽銭を静かに入れる
- 鰐口(わにぐち)がある場合は、それを鳴らす
- 姿勢を正し、胸の前で手を合わせて合掌する
- 音を立てないよう静かに合掌したまま、感謝の気持ちを込める
- 合掌したまま一礼する
合掌は、仏教発祥の地であるインドから伝わった礼拝方法。右手は仏様を、左手は衆生(生き物すべて)を表し、両手を合わせることで仏様と人間がひとつになり、成仏を願う気持ちを表しています。
お寺では静寂を重んじるため、必要以上に音を立てないよう注意しましょう。
参拝前後の手順|鳥居・山門・手水舎の基本マナー
神社でもお寺でも、本殿や本堂で参拝する前にいくつかのステップがあります。
神社の場合
- 鳥居の前で一礼してからくぐる
- 参道は中央を避けて端を歩く(中央は神様の通り道)
- 手水舎で手と口を清める
お寺の場合
- 山門の前で合掌して一礼してからくぐる
- 敷居を踏まないように注意する
- 手水舎で手と口を清める
手水(ちょうず)の作法は神社・お寺ともに共通です。
- 右手で柄杓を持ち、水を汲んで左手を洗う
- 柄杓を左手に持ち替え、右手を洗う
- 再び右手で柄杓を持ち、左手に水を受けて口をすすぐ(柄杓に直接口をつけない)
- 左手をもう一度洗う
- 柄杓を立てて柄に水を流し、元の位置に伏せて置く
この一連の動作を、最初に汲んだ一杯の水で行うのがポイントです。
帰る際も、鳥居や山門で一礼してから出るのがマナー。神様や仏様に「ありがとうございました」と心の中で挨拶しましょう。
感謝の言葉の伝え方——心の中で唱える一例
参拝の際、どんな言葉で感謝を伝えればいいか迷う方もいらっしゃるでしょう。
お礼参りでは、以下のような言葉を心の中で唱えると良いですよ。
- 「昨年は厄除けのご加護をいただき、ありがとうございました」
- 「無事に○○年の厄年を過ごすことができました。心より感謝申し上げます」
- 「見守っていただいたおかげで、大きな災いなく過ごせました」
長々と話す必要はありません。短くても、誠実な気持ちが込もっていれば十分です。
また、これからの無事も祈願したい場合は、「これからもどうぞお見守りください」と付け加えても良いでしょう。
お礼参りの所要時間と参拝の流れ(図解)
お礼参りにかかる時間は、神社やお寺の規模によって異なりますが、一般的には15分〜30分程度が目安です。
参拝の流れ(所要時間の目安)
- 到着〜鳥居/山門で一礼:1分
- 手水舎で身を清める:2〜3分
- 本殿/本堂への移動:2〜5分
- お札・お守りの返納:2〜3分
- 参拝(二礼二拍手一礼/合掌一礼):3〜5分
- お守りや御朱印をいただく(希望者):5〜10分
- 退出時の一礼:1分
混雑状況によってはもう少し時間がかかることもあるため、余裕を持って訪れるのがおすすめ。特に年始(1月〜2月)は参拝者が多いため、平日の午前中を選ぶと比較的スムーズです。
焦らず、落ち着いた気持ちで参拝できる時間帯を選びましょう!
持ち物と服装チェックリスト

お礼参りに行く前に、必要な持ち物と適切な服装を確認しておきましょう。準備万端で出かければ、安心して参拝できます!
お礼参りに必要な持ち物一覧(返納物・のし袋・賽銭など)
お礼参りの際に持参すべきものをリストアップしていきます。
必須の持ち物
- 厄除けの際にいただいたお札・お守り
- お賽銭(小銭を準備)
- 御礼のお金(のし袋に入れたもの)
あると便利な持ち物
- ハンカチ(手水で手を拭く用)
- 白い紙や和紙(お札を包んで返納する用)
- 御朱印帳(希望者のみ)
- ふくさ(のし袋を包む用)
お札やお守りの効力は一般的に1年とされているため、厄除けから1年経ったら必ず返納しましょう。返納所がある場合はそこに納め、ない場合は社務所で預かってもらえます。
遠方で返納できない場合は、郵送対応してくれる神社・お寺もあるため、事前に確認しておくと安心です。
清潔感のある服装で——普段着・昇殿参拝の違い
お礼参りの服装に厳格な決まりはありませんが、神様や仏様への敬意を表すため、清潔感のある服装を心がけることが大切です。
一般参拝(賽銭箱の前での参拝)の場合
- 普段着でOK
- ただし、以下は避けるべき
- サンダル・ビーチサンダル
- 短パン・ミニスカート
- 露出の多い服
- 派手すぎる服装
昇殿参拝(本殿内でご祈祷を受ける)の場合
- 男性:スーツまたはジャケット着用が望ましい
- 女性:フォーマルな服装(スーツ、ワンピースなど)
お礼参りは通常、一般参拝で十分ですが、特別にご祈祷を受ける場合はセミフォーマルな服装が適切。迷ったときは、少しきちんとした服装を選んでおくと安心です。
また、冬場は防寒対策もしっかりと。神社やお寺は屋外での参拝が基本なので、暖かい服装で出かけましょう!
持参すると便利な小物(白い紙・ハンカチ・御朱印帳など)
基本の持ち物以外にも、あると便利な小物をいくつかご紹介します。
白い紙・和紙
お札を返納する際、白い紙や和紙で包んでから返納するとより丁寧。汚れや折れを防ぐ意味もあります。
ハンカチ
手水で手を洗った後に拭くために必須。事前にカバンにひっかけておくと、慌てずに済みます。
御朱印帳
参拝の証として御朱印をいただきたい方は持参しましょう。ただし、御朱印は参拝を済ませた後にいただくのがマナーです。
ふくさ(袱紗)
のし袋を裸で持ち歩くのはマナー違反とされているため、ふくさに包んで持参するのが丁寧。お祝い事なので、暖色系または紫色のふくさを選びましょう。
これらの小物を準備しておくことで、スマートにお礼参りができます!
車・公共交通機関の注意点と混雑回避のコツ
お礼参りに行く際の交通手段についても、事前に確認しておくと安心です。
車で行く場合の注意点
- 駐車場の有無を事前にチェック
- 年始(1月〜2月)は駐車場が満車になりやすい
- 神社・お寺の近くは一方通行が多いため、事前にルートを確認
公共交通機関を利用する場合
- 最寄り駅からの所要時間を調べておく
- バスの本数が少ない場合もあるため、時刻表を確認
- 混雑時は予定より時間がかかることを想定
混雑回避のコツ
- 平日の午前中(10時〜11時頃)が比較的空いている
- 土日祝日は午後がやや空く傾向
- 年始の三が日は特に混雑するため避ける
時間に余裕を持って出かけることで、落ち着いた気持ちでお礼参りができますよ!
のし袋・表書き・金額の書き方完全テンプレート

お礼参りでお金を納める際は、のし袋に入れるのがマナー。ここでは、神社とお寺それぞれの正しい書き方を詳しく解説していきます!
【神社の場合】表書きは「御礼」または「初穂料」
神社でお礼参りをする際の表書きは、「御礼」または「初穂料」と書くのが一般的です。
「御礼」は感謝の気持ちを表す言葉で、お礼参りにぴったり。「初穂料」も神社に納めるお金の呼び方として広く使われています。その他、「御玉串料」「御神饌料」と書くこともありますが、迷ったら「御礼」を選んでおけば間違いありません。
表書きの書き方
- 水引の上部中央に「御礼」または「初穂料」と書く
- 水引の下部中央に氏名(フルネーム)を書く
- 毛筆または筆ペンで、黒い墨を使って書く
- ボールペンや万年筆は避ける
地域によっては苗字のみでも良いとされていますが、フルネームの方が丁寧な印象を与えます。
【お寺の場合】表書きは「御礼」または「御布施」
お寺でお礼参りをする際の表書きは、「御礼」または「御布施」と書きます。
「御布施」は、僧侶への感謝の気持ちを形にしたものという意味。ただし、地域によっては「御祈祷料」と書くこともあるため、事前に確認しておくと安心です。
表書きの書き方
- 封筒またはのし袋の上部中央に「御礼」または「御布施」と書く
- その下に氏名(フルネーム)を書く
- 毛筆または筆ペンで、濃い墨を使って書く
お寺の場合も神社と同様に、丁寧な字で心を込めて書くことが大切です。
中袋の書き方(氏名・金額・住所の正しい記載)
のし袋には通常、中袋(白い封筒)がついています。中袋にも必要な情報を記載しましょう。
中袋の表面
- 中央に「金 壱萬円」のように金額を大きく書く
- 旧字体の漢数字を使用する(後述)
中袋の裏面
- 左下に住所と氏名を縦書きで記載
- 郵便番号も忘れずに
中袋がない封筒タイプの場合は、封筒の裏面左下に住所・氏名・金額をまとめて書きます。
金額の目安は5,000〜10,000円|気持ちが大切
お礼参りで納める金額に決まりはありませんが、一般的な相場は5,000円〜10,000円程度です。
金額は、厄除けの際に納めた初穂料と同程度か、それより少し少なめでも問題ありません。大切なのは金額の多寡ではなく、感謝の気持ちを込めることです。
神社やお寺によっては金額が定められている場合もあるため、事前にホームページで確認するか、電話で問い合わせておくと安心。「お気持ちで」と言われた場合は、上記の相場を参考に決めましょう。
無理のない範囲で、自分ができる精一杯の気持ちを込めて納めることが何より大切です!
水引・筆記具・お札の入れ方のマナー
のし袋を選ぶ際のポイントと、お札の入れ方のマナーについても押さえておきましょう。
水引の選び方
- 紅白または金銀の蝶結び(何度あってもおめでたい意味)
- または、結び切り・あわじ結び(一度きりの意味)
- 金額が1万円以下なら、水引が印刷されたタイプでもOK
筆記具
- 毛筆または筆ペンを使用
- 黒い墨で濃くはっきりと書く
- 薄墨は弔事用なので使わない
お札の入れ方
- なるべく新札を用意する
- お札の向きをそろえる
- 肖像画が表面を向き、上部に来るように入れる
- 複数枚入れる場合は、角をそろえて重ねる
お札を裏向きに入れるのは不祝儀(弔事)のマナーなので、お礼参りでは表向きに入れるのが正解です!
奉納品を渡す場合(お酒・果物など)の注意点
お金だけでなく、お酒や果物などの奉納品を渡したい場合もあるでしょう。
奉納品の選び方
- お米・お酒・季節の果物などが一般的
- 日持ちするものを選ぶ
- 高価すぎるものは避ける
渡し方のマナー
- 奉納品には「奉納」または「奉献」と書いたのしを巻く
- お酒の場合は「献酒」と書く
- 包装紙で包んでもらい、氏名を記載する
- 社務所で手渡し、「御神前(または仏前)にお供えください」と伝える
奉納品は必須ではありませんが、特別な感謝を伝えたい場合に検討してみましょう。
ただし、受け取りを遠慮される場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
遠方・代理・郵送でのお礼参り対応Q&A

遠方への引越しや体調不良など、直接参拝できない場合の対応方法について、よくある質問にお答えしていきます!
Q1. 遠方で行けない時はどうすればいい?
遠方に引っ越したり、厄除けを受けた神社・お寺が旅行先だった場合、必ずしも同じ場所に行く必要はありません。
近くの神社やお寺でお礼参りをしても問題ないとされています。特に、お住まいの地域の氏神様(地元の神社)にお参りするのは自然なこと。
ただし、可能であれば厄除けを受けた場所と同じ祭神をお祀りしている神社を選ぶとより良いでしょう。また、お札やお守りは、いただいた神社・お寺に返納するのが理想ですが、近隣の神社やお寺で預かってもらえる場合もあります。
その際、神社のものは神社へ、お寺のものはお寺へ返納するのがマナーです。
Q2. 家族が代理で行っても効果はある?
体調不良や仕事の都合でどうしても行けない場合、配偶者や家族に代理で行ってもらうことも可能です。
代理参拝は昔から認められており、家族が本人の代わりに感謝の気持ちを伝えることに意味があるとされています。ただし、神社やお寺によっては代理参拝を受け付けていない場合もあるため、事前に確認しておくと安心。
代理で行く場合は、のし袋の表書きには本人の名前を書き、「本人が参拝できないため、代理で伺いました」と伝えましょう。
心を込めて参拝すれば、代理であっても感謝の気持ちはきちんと届きます!
Q3. 郵送でお札・お守りを返納する場合の手順
遠方でどうしても参拝できない場合、郵送でお札やお守りを返納できる神社・お寺もあります。
郵送返納の手順
- 事前に神社・お寺に電話で確認し、郵送対応の可否を聞く
- お札・お守りを白い紙で包む
- 「お焚き上げをお願いします」という旨のメモを添える
- 御礼の気持ちとして、のし袋に入れたお金を同封する
- 丁寧に梱包し、普通郵便またはゆうパックで送付
送料は自己負担となりますが、神社やお寺側で丁寧にお焚き上げしてくださいます。郵送の場合でも、感謝の気持ちを込めた手紙やメモを添えることで、誠意が伝わりますよ。
Q4. 遅れてしまったお礼参りは失礼になる?
お礼参りが1年後の目安を過ぎてしまっても、全く問題ありません。
お礼参りに厳密な期限はなく、「思い立ったが吉日」という言葉があるように、行けるタイミングで参拝すれば良いのです。2年後、3年後になってしまったとしても、感謝の気持ちを持って参拝すれば、神様や仏様はきちんと受け取ってくださいます。
「遅れてしまって申し訳ありません」という気持ちを込めて参拝すれば十分。焦らず、自分のタイミングで向き合うことが大切です。
むしろ、遅れたからといって諦めてしまう方が残念。気づいたときに、素直な気持ちで参拝しましょう!
Q5. 二度目・三度目のお礼参りもしていい?
お礼参りは一度だけでなく、何度行っても構いません。
たとえば、厄年後に特に良いことがあったとき、改めて感謝を伝えに行くのも素敵なこと。神社やお寺は、困ったときだけでなく、感謝を伝えに行く場所でもあります。
日頃から感謝の気持ちを持って参拝することで、神様や仏様との良い関係が築けるでしょう。お礼参りに回数制限はないため、心が「ありがとう」と感じたときに、いつでも足を運んでみてください。
頻繁に参拝することは、むしろ喜ばれることです!
まとめ|形式よりも「感謝の心」を大切に

ここまで、厄除けのお礼参りについて詳しくお伝えしてきました。最後に、大切なポイントをまとめていきます。
お礼参りは”義務”ではなく”心の整理”
お礼参りは、必ずしなければならない義務ではありません。
しかし、厄年という人生の転機を無事に乗り越えたことを神様や仏様に報告し、感謝を伝えることで、自分自身の心の区切りにもなります。「厄年が終わった」という実感を持つことで、新しい気持ちで次のステージに進めるのです。
形式にとらわれすぎず、自分の心が素直に「ありがとう」と感じられたときに参拝すれば良いでしょう。
大切なのは、作法や時期の正確さよりも、感謝の心を持つこと。その気持ちさえあれば、お礼参りの意味は十分に果たせます。
感謝を伝えることで次の1年を穏やかに迎えられる
お礼参りをすることで、自分では気づかなかった守りに対しても意識が向きます。
「あのとき大きな事故に遭わなくて良かった」「病気が早期発見できて良かった」と振り返ることで、日常の小さな幸せに気づけるようになるでしょう。感謝の気持ちを持つことは、自分自身の心を豊かにし、前向きな気持ちで生活していく力になります。
お礼参りは、過去を振り返り、未来への希望を持つきっかけにもなるのです。
穏やかな気持ちで新しい1年を迎えるためにも、ぜひお礼参りを検討してみてください!
形式より誠意——「ありがとう」を伝える参拝を
お礼参りで最も大切なのは、形式やマナーではなく、誠意と感謝の気持ちです。
のし袋の書き方や参拝の作法に多少の間違いがあっても、神様や仏様は怒ったりしません。むしろ、心を込めて「ありがとうございました」と伝えることの方が、何倍も大切なのです。
もし作法に自信がなくても、社務所で尋ねれば親切に教えてくださいます。わからないことは恥ずかしいことではありませんから、遠慮せず質問しましょう。
厄年を無事に過ごせたこと、そして見守っていただいたことへの感謝。その素直な気持ちを胸に、ぜひお礼参りに足を運んでみてください。
きっと、清々しい気持ちで帰路につけるはずです!




