「神社やお寺でスマホを使っても大丈夫かな……?」
参拝の最中、そんな不安を感じたことはありませんか。
現代では誰もがスマホを持ち歩く時代ですが、神聖な場所でどこまで使っていいのか明確なルールがわからず、戸惑う方も多いはずです。
この記事では、参拝時のスマホマナーについて、マナーモード・撮影・操作の正しいルールを神社と寺で違いなくわかりやすくお伝えしていきます。
シーン別の対応方法や、やらかしてしまったときの対処法まで網羅しているので、安心して参拝できるようになりますよ!
参拝時のスマホマナーの結論:電源オフ?マナーモード?”正解”を先に提示
まずは結論からお伝えしていきます。
参拝時のスマホマナーについて、どうすれば失礼にならないのか、具体的な設定方法と理由を順番に見ていきましょう。
まずは結論|参拝中のスマホは”マナーモード+操作しない”が基本ルール
参拝中のスマホは、マナーモードに設定したうえで操作しないというのが基本ルールです。
なぜなら、神社や寺院は静かに神仏と向き合う場所だからです。
参拝者全員が心を落ち着けて祈りを捧げる空間では、着信音はもちろんのこと、操作音やバイブレーション音すら周囲の迷惑になります。したがって、境内に入る前にマナーモードへ切り替え、参拝が終わるまではバッグやポケットに入れたまま触らないのが望ましい振る舞いです。
ちなみに、完全に電源を切る必要はありません。
ただし、後述する御祈祷や法要など特別な場面では電源オフが推奨されるケースもあるため、状況に応じて判断していきましょう!
マナーモードだけでは不十分な場面(御祈祷・本殿内・法要)
一方で、マナーモードだけでは不十分な場面も存在します。
それが御祈祷・本殿内での参拝・法要といった、より厳粛な儀式の最中です。
こうした場面では、参加者全員が神職や僧侶の言葉に集中し、神聖な空気を共有することが求められます。そのため、たとえマナーモードであっても、バイブレーション音やスマートウォッチの振動すら場を乱す原因になりかねません。さらに、御祈祷中にスマホを取り出して確認するような行為は、神仏への敬意を欠く行動と受け取られてしまいます。
したがって、こうした儀式に参加する際は電源を完全にオフにするか、少なくとも機内モードに設定しておくことをオススメします。
事前にアナウンスがある場合も多いので、その指示には必ず従いましょう!
通知・バイブ・スマートウォッチはどうする?一括オフが最適な理由
通知やバイブレーション、スマートウォッチについても注意が必要です。
これらは一括でオフにしておくのが最適な理由は、意図せず音や振動が発生するリスクを完全に防げるからです。
たとえば、LINEやメールの通知音はマナーモードで消せても、アプリの通知バナーがポップアップする際の振動は残ってしまうケースがあります。また、スマートウォッチは手元で振動するため、本人は気づきにくくても周囲には意外と伝わりやすい音が出ています。さらに、健康管理アプリのリマインダーや歩数計測の通知など、思いがけないタイミングで反応することもあるでしょう。
このように、完全に音と振動を遮断するには、通知そのものを一括オフにしたり、おやすみモードや集中モードを活用したりする方法が確実です。
参拝前のひと手間が、後々の安心につながりますよ!
参拝前にすぐできる「おすすめスマホ設定」テンプレ
それでは、参拝前にすぐ実行できるスマホ設定のテンプレをご紹介していきます。
この設定をしておけば、安心して境内を巡ることができます。
【iPhoneの場合】
1. コントロールセンターを開く
2. 「集中モード」または「おやすみモード」をオン
3. 音量ボタンの横にあるスイッチでサイレントモードに切り替え
【Androidの場合】
1. クイック設定パネルを開く
2. 「サイレントモード」または「マナーモード」をタップ
3. 必要に応じて「通知をミュート」も選択
このように設定しておけば、着信音・通知音・バイブレーションすべてが遮断されます。
また、スマートウォッチを着用している方は、手首のデバイス側でも「サイレント」や「シアターモード」に切り替えておくとより安心です。
参拝後は設定を元に戻すのを忘れずに!
シーン別:スマホをどう扱うべきか(参道・手水舎・本殿・御祈祷・御朱印・散策)
続いて、参拝の流れに沿って、各シーンでのスマホの扱い方を具体的にお伝えしていきます。
場所ごとにマナーが微妙に異なるため、それぞれのポイントをしっかり押さえておきましょう。
参道を歩くとき|地図・写真はアリ?イヤホンは?
参道を歩いているときは、比較的自由にスマホを使える場面です。
ただし、周囲への配慮は常に必要になります。
たとえば、地図アプリで境内の位置を確認したり、参道の風景を写真に収めたりするのは問題ありません。しかし、歩きスマホは他の参拝者の迷惑になるため避けるべきです。また、イヤホンをつけたまま参拝するのは、神聖な場所への敬意を欠く行為と受け取られる可能性があります。なぜなら、音楽や動画に意識が向いている状態では、心を落ち着けて神仏と向き合うという参拝の本質から外れてしまうからです。
したがって、参道では立ち止まってスマホを操作し、撮影する際も他の参拝者が写り込まないよう注意を払うことが大切です。
そして、鳥居や山門をくぐる前にはイヤホンを外し、スマホをバッグにしまっておくことをオススメします!
手水舎|スマホ操作がNGな理由と”両手を空ける”必要性
手水舎では、スマホを操作せず両手を空けておく必要があります。
その理由は、手水の作法が両手を使う動作で成り立っているからです。
手水舎では、柄杓で水をすくい、左手→右手→口→柄杓の柄という順番で清めていきます。この一連の所作は、心身を清めて神仏の前に進むための大切な儀式です。もしこのタイミングでスマホを片手に持ったまま作法を行おうとすれば、動作が不安定になるだけでなく、スマホを水で濡らしてしまうリスクも生じます。さらに、手水舎の前で撮影に夢中になり、後ろで待っている参拝者を足止めしてしまうのもマナー違反です。
ですから、手水舎に近づく前には必ずスマホをバッグやポケットに入れ、両手が自由に使える状態にしておくことが重要です。
清めの儀式を丁寧に行うことで、より心穏やかに参拝できますよ!
本殿での参拝|バッグに入れて完全に手を離すべきタイミング
本殿で参拝する際は、スマホを完全にバッグに入れ、手から離しておくべきタイミングです。
なぜなら、本殿は神仏と直接向き合う最も神聖な場所だからです。
参拝時には、鈴を鳴らし、お賽銭を入れ、二礼二拍手一礼(神社の場合)や合掌(寺院の場合)といった作法を行います。この間、スマホを持ったままでは所作が不完全になり、神仏への敬意を十分に示せません。また、参拝中にポケットからスマホが落ちてしまったり、バイブレーションが鳴って集中が途切れたりするリスクもあります。さらに、周囲の参拝者も同じように祈りを捧げているため、スマホを取り出す行為自体が場の雰囲気を壊してしまいかねません。
したがって、本殿の前に立つ前にはスマホをバッグやポケットの奥深くにしまい、参拝が終わるまで触れないようにすることが望ましい振る舞いです。
心を込めて祈ることに専念してみてください!
御祈祷・法要|唯一の例外”必ず電源オフ”が推奨される理由
御祈祷や法要の場では、唯一の例外として電源を完全にオフにすることが強く推奨されます。
その理由は、これらの儀式が最も厳粛で、中断が許されない性質を持つからです。
御祈祷では、神職や僧侶が祝詞や読経を唱え、参加者全員がその言葉に耳を傾けながら祈りを捧げます。もしこのタイミングでスマホのバイブレーション音が鳴れば、儀式の流れが途切れ、場の神聖さが損なわれてしまいます。また、法要では故人を偲ぶ大切な時間であり、遺族や参列者の心情に配慮する必要があるでしょう。さらに、マナーモードにしていても、アラームやリマインダーが突然作動するリスクはゼロではありません。
このように、御祈祷や法要に参加する際は、事前に電源をオフにするか機内モードに設定し、完全に音と振動を遮断しておくことが不可欠です。
儀式の前には必ずチェックしましょう!
御朱印待ち|待ち時間にスマホは触ってOK?混雑時の配慮ポイント
御朱印をいただく待ち時間は、スマホを触っても問題ない場面です。
ただし、混雑時には周囲への配慮が必要になります。
御朱印帳を預けてから受け取るまでの数分間、手持ち無沙汰になることは誰しもあるでしょう。この間、スマホで次の予定を確認したり、SNSをチェックしたりするのは特に失礼にはあたりません。しかし、社務所や寺務所の前は人の往来が多く、立ち止まってスマホに集中していると通行の妨げになる可能性があります。また、御朱印帳を受け取る際に名前を呼ばれても気づかないと、後ろで待っている方に迷惑をかけてしまうでしょう。
ですから、混雑している場合は列から少し離れた場所でスマホを操作し、名前を呼ばれたらすぐに反応できる状態を保つことが大切です。
周りの状況をよく見て、臨機応変に対応してみてください!
参拝後の境内散策|写真撮影をするなら守るべき3つのマナー
参拝を終えた後の境内散策では、写真撮影を楽しむこともできます。
ただし、守るべき3つのマナーがあります。
1つ目は、撮影禁止エリアを必ず確認することです。本殿の内部や神聖な儀式の様子は撮影NGの場合が多いため、事前に掲示や公式サイトでルールをチェックしておきましょう。
2つ目は、他の参拝者が写り込まないよう配慮することです。境内は公共の場所であり、無断で他人を撮影するのはプライバシーの侵害にあたります。特に子どもの顔が映ると、保護者が不快に感じるケースもあるでしょう。
3つ目は、フラッシュや自撮り棒の使用を控えることです。フラッシュの光は神聖な雰囲気を壊すだけでなく、文化財を傷める原因にもなります。また、自撮り棒は周囲の人にぶつかる危険性があるため避けるべきです。
このように、マナーを守りながら撮影すれば、気持ちよく思い出を残せますよ!
スマホ撮影・動画・SNS投稿のマナー:どこまで許される?
ここからは、スマホでの撮影や動画、SNS投稿に関する具体的なマナーをお伝えしていきます。
どこまでが許されて、どこからがNGなのか、線引きを明確にしておきましょう。
撮影が許可される場所・禁止される場所の基本
撮影が許可される場所と禁止される場所には、明確な基準があります。
基本的には、参道・境内の庭園・鳥居や山門の外観などは撮影OKとされている場合が多いです。
これらのエリアは、参拝者が景観を楽しみ、思い出を残すために開放されている部分だからです。一方、本殿・拝殿の内部・御神体や仏像のある場所・儀式が行われている最中などは撮影が禁止されています。なぜなら、こうした場所や瞬間は神聖さを保つために厳重に管理されており、撮影によって神仏への敬意が損なわれるからです。さらに、文化財として指定されている建造物や仏像は、フラッシュの光が劣化を早める原因になるため、保護の観点からも撮影が制限されています。
したがって、撮影する前には必ず現地の掲示を確認し、不明な点があれば社務所や寺務所で尋ねることが大切です。
ルールを守って、気持ちよく撮影を楽しみましょう!
本殿・拝殿・儀式の撮影がNGな理由(神社と寺の違い)
本殿・拝殿・儀式の撮影がNGとされる理由は、神社と寺で共通している部分と異なる部分があります。
まず共通しているのは、神聖な空間への敬意を保つためという点です。
神社の本殿には御神体が祀られており、拝殿は神職が祝詞を奏上する神聖な場所です。また、寺院の本堂には御本尊が安置され、僧侶が読経を行う厳粛な空間となっています。いずれの場合も、撮影という行為が神仏との対話を妨げ、場の静けさを乱す恐れがあるため禁止されているのです。
一方で、神社と寺で異なる点もあります。神社では、御神体を撮影することが特に厳しく戒められており、神職以外は御神体を直接見ることすら許されない場合も多いです。逆に寺院では、仏像そのものの撮影が文化財保護の観点から制限されているケースが目立ちます。
このように、両者ともに神聖さを守るという根本は同じですが、背景にある考え方には微妙な違いがあることも覚えておきましょう!
SNS投稿の注意点|他の参拝者・車のナンバー・子どもの写り込み
SNSに写真を投稿する際には、他の参拝者や車のナンバー、子どもの写り込みに十分注意する必要があります。
なぜなら、これらはプライバシーや安全性に関わる重要な要素だからです。
たとえば、他の参拝者が写り込んだ写真をそのまま投稿すると、本人の承諾なく顔や姿を公開することになり、肖像権の侵害にあたる可能性があります。特に、参拝という個人的な行為をしている瞬間を拡散されることに不快感を抱く方は少なくありません。また、車のナンバープレートが写り込んでいる場合、その情報から持ち主が特定されるリスクがあります。さらに、子どもの顔が映った写真は、保護者にとって非常にデリケートな問題です。昨今は防犯上の理由から、子どもの顔をSNSに載せないよう配慮する家庭が増えています。
ですから、投稿前には必ず写真を拡大して確認し、モザイクやトリミングで対処するか、撮り直すことをオススメします。
安心してSNSを楽しむためにも、ひと手間かけてみてください!
撮影の正しい順序|”先参拝・後撮影”が礼儀とされるわけ
撮影をする際の正しい順序は、先に参拝を済ませてから撮影するというのが礼儀とされています。
その理由は、参拝こそが本来の目的であり、撮影はあくまで二次的な行為だからです。
神社や寺院を訪れる第一の目的は、神仏に祈りを捧げ、心を清めることにあります。しかし、撮影を優先してしまうと、どうしても「映える写真を撮りたい」という欲求が先に立ち、参拝の意義が薄れてしまいがちです。また、混雑している本殿の前で撮影に時間をかけていると、後ろで待っている参拝者に迷惑をかけることにもなるでしょう。さらに、参拝前に撮影を始めると、まだ心身が清められていない状態で神聖な場所に立ち入ることになり、作法としても好ましくありません。
このように、まずは心を落ち着けて参拝を終え、そのあとで写真を撮るという流れが最も理にかなっています。
参拝を第一に考える姿勢が、結果的に気持ちの良い参拝体験につながりますよ!
自撮り棒・フラッシュ・動画撮影など現代的NG行為一覧
現代のスマホ利用に伴い、新たなNG行為も増えてきました。
ここでは、自撮り棒・フラッシュ・動画撮影など、特に注意すべき行為を一覧でご紹介していきます。
自撮り棒は、伸ばした状態で周囲の人にぶつかる危険性があるため、多くの神社や寺院で使用が禁止されています。特に混雑時や狭い通路では、他の参拝者の迷惑になるだけでなく、文化財を傷つけるリスクもあるでしょう。
フラッシュは、神聖な雰囲気を壊すだけでなく、文化財の劣化を早める原因にもなります。また、他の参拝者の目を眩ませてしまう可能性もあるため避けるべきです。
動画撮影は、長時間その場を占有することになり、後ろで待っている方に迷惑をかけます。さらに、音声が入る動画の場合、他の参拝者の声や会話が無断で記録されてしまうためプライバシーの問題も生じます。
このように、便利な機能だからといって無制限に使っていいわけではありません。
周囲への配慮を忘れずに、節度ある撮影を心がけましょう!
やらかした!着信・通知音が鳴った時の対処法と、場を乱さない振る舞い
どれだけ気をつけていても、うっかり着信音や通知音が鳴ってしまうことはあります。
ここでは、そんなときの対処法と場を乱さないための振る舞いをお伝えしていきます。
着信音が鳴ってしまったら|最短で場を整える行動
着信音が鳴ってしまった場合は、最短で音を止めて、静かにその場を離れることが最も適切な対応です。
なぜなら、音を長引かせることが何よりも周囲の迷惑になるからです。
まず、慌てず落ち着いてスマホをバッグやポケットから取り出し、音量ボタンやサイドボタンを押して着信音を止めましょう。このとき、画面を見て操作しようとすると時間がかかるため、物理ボタンで素早く対応することが大切です。そして、音を止めたら本殿や拝殿から少し離れた場所へ移動し、改めてマナーモードに設定し直します。もし参拝の最中だった場合は、中断してしまったことに対して心の中で神仏にお詫びし、落ち着いてから再度参拝するとよいでしょう。
また、社務所や寺務所の近くで鳴ってしまった場合は、職員の方に軽く会釈してお詫びの意を示すのもスマートな対応です。
焦らず、冷静に行動することが一番ですよ!
静寂の場での「お詫び」の仕方(神社・寺共通)
静寂の場で音を鳴らしてしまった際、どのように「お詫び」をすればいいのか迷う方も多いでしょう。
基本的には、大きな声でお詫びせず、静かに会釈するのが適切な対応です。
神社や寺院は、誰もが心を落ち着けて祈りを捧げる場所です。そのため、「すみません」と声を出してしまうと、かえって静寂を乱してしまいます。また、必要以上に謝罪の言葉を重ねると、周囲の注目を集めてしまい、余計に場の空気が気まずくなるでしょう。むしろ、音を素早く止めて静かにその場を離れることが、周囲への最大の配慮になります。
もし近くに他の参拝者がいて、明らかに迷惑をかけてしまったと感じた場合は、軽く頭を下げて会釈するだけで十分です。
そして、今後同じミスを繰り返さないよう、その場で設定を確認しておくことも大切ですね!
子どものスマホ・タブレットが鳴った場合の対応方法
子どもが持っているスマホやタブレットから音が鳴ってしまった場合も、基本的な対応は大人と同じです。
ただし、子どもは操作に慣れていない場合もあるため、保護者がサポートする必要があります。
まず、子どもが音を止める方法がわからずパニックになっている場合は、保護者が落ち着いてデバイスを受け取り、素早く音を止めましょう。そのあと、本殿や拝殿から少し離れた場所へ移動し、子どもに「次からは音が鳴らないようにしようね」と優しく教えてあげることが大切です。また、参拝前に子どもと一緒にマナーモードの設定を確認しておくと、こうしたトラブルを未然に防げます。
さらに、子どもがゲームアプリや動画を見ている最中に音が鳴るケースも多いため、境内に入る前にはアプリを閉じておくことをオススメします。
親子で参拝のマナーを学ぶ良い機会にもなりますよ!
撮影禁止エリアで撮ってしまった場合の正しい対処
撮影禁止エリアで誤って写真を撮ってしまった場合、正しい対処法を知っておくことが重要です。
まず、撮影した写真をその場で削除することが第一です。
撮影禁止エリアで撮ってしまったことに気づいたら、すぐにスマホの写真アプリを開き、該当する画像を選択して削除しましょう。そして、ゴミ箱(最近削除した項目)からも完全に消去することが大切です。なぜなら、後で誤ってSNSに投稿してしまったり、他人に見せてしまったりするリスクを完全に排除するためです。
また、もし社務所や寺務所の職員に注意された場合は、素直に謝罪し、その場で削除する様子を見せることで誠意を示しましょう。言い訳をしたり、反発したりするのは避けるべきです。
さらに、撮影禁止の掲示を見落としていたのであれば、今後は境内に入る前に必ず確認する習慣をつけることも大切ですね!
神社・寺・納骨堂で少し違うスマホマナー|宗教的背景から理解すると納得できる
神社と寺院、さらに納骨堂では、スマホマナーに微妙な違いがあります。
それぞれの宗教的背景を理解すると、なぜそのマナーが求められるのか納得できるはずです。
神社の考え方|”静かに神様と向き合う時間”を妨げないために
神社では、”静かに神様と向き合う時間”を妨げないことが最も重視されます。
その理由は、神道において神様は自然や静寂の中に宿ると考えられているからです。
神社の境内は、神様が降りてくる神聖な空間として設計されています。参拝者は、鳥居をくぐり、参道を歩き、手水で身を清めることで徐々に心を整え、最終的に本殿の前で神様と対話します。この一連の流れは、日常の喧騒から離れて心を鎮めるためのプロセスなのです。したがって、スマホの着信音や操作音は、この静けさを乱し、神様との対話を妨げる要因となります。また、神道では「穢れ」を嫌う文化があり、私欲や雑念を持ち込むことも好ましくありません。
ですから、神社では特に音を出さないこと、そして神様に集中することが求められます。
参拝の本質を大切にする姿勢が、神社でのスマホマナーの根底にあるのです!
寺院の考え方|読経・法要の妨げになる音は最もNG
寺院では、読経や法要の妨げになる音が最もNGとされています。
なぜなら、仏教において読経は仏様への供養であり、法要は故人を偲ぶ神聖な儀式だからです。
寺院の本堂では、僧侶が経を唱え、参列者がその声に耳を傾けながら心を整えます。この読経の声は、仏様に祈りを届けるための重要な手段であり、途中で音が入ることは儀式の妨げになります。また、法要の場では遺族や参列者が故人を偲び、静かに手を合わせる時間が設けられているため、スマホの音が鳴れば厳粛な雰囲気が一瞬で壊れてしまうでしょう。さらに、仏教では「心を無にして仏様と向き合う」ことが重要視されており、スマホを操作している状態ではその境地に達することができません。
このように、寺院では特に儀式の最中における音の管理が厳格に求められます。
読経や法要に参加する際は、必ず電源をオフにするか機内モードに設定しておきましょう!
納骨堂・お墓参り|故人への敬意としてスマホ使用が避けられる理由
納骨堂やお墓参りでは、故人への敬意としてスマホの使用が避けられています。
その理由は、お墓や納骨堂が故人と遺族をつなぐ特別な場所だからです。
お墓参りは、故人を偲び、感謝の気持ちを伝える大切な時間です。遺族にとって、故人との対話に集中できる貴重な瞬間でもあります。しかし、その場でスマホを操作していると、故人に対して失礼な印象を与えかねません。また、納骨堂は複数の家族が同じ空間を共有する場所であり、他の遺族が静かに祈りを捧げている横でスマホを使うことは、周囲への配慮にも欠けます。さらに、お墓の写真を無断でSNSに投稿する行為は、故人や遺族のプライバシーを侵害する恐れもあるでしょう。
ですから、納骨堂やお墓参りの際には、スマホをバッグにしまい、故人と向き合うことに専念することが望ましい振る舞いです。
故人への敬意を示すことが、何よりも大切なマナーですね!
現地で迷わないための”公式ルールの調べ方”と”係員への聞き方テンプレ”
参拝前に公式ルールを調べておくと、現地で迷わずスムーズに行動できます。
ここでは、公式サイトの確認方法や係員への質問のテンプレをご紹介していきます。
公式サイトで確認すべき項目(御祈祷・境内案内・撮影ルール)
公式サイトで確認すべき項目は、大きく分けて御祈祷・境内案内・撮影ルールの3つです。
まず、御祈祷のページでは、受付時間や服装、持ち物の指定が記載されています。特に「スマホは電源をお切りください」といった注意事項が明記されている場合もあるため、事前にチェックしておきましょう。
次に、境内案内のページでは、参拝の流れや所要時間、トイレの場所などが確認できます。また、境内マップが掲載されていれば、どのエリアが撮影可能かも把握しやすくなります。
そして、撮影ルールのページには、撮影禁止エリアや撮影時の注意事項が詳しく書かれていることが多いです。フラッシュの使用可否や、商用利用の可否なども記載されている場合があるため、目を通しておくと安心です。
このように、公式サイトには参拝に必要な情報が一通り揃っています。
出発前に一度確認しておくことをオススメします!
境内の掲示を見逃さない|よくある表示例と読み方
境内には、さまざまな掲示が設置されています。
これらを見逃さずに確認することで、現地でのトラブルを防げます。
よくある表示例としては、「撮影禁止」「立入禁止」「静粛に」といったシンプルなものから、「御祈祷中につき携帯電話の電源をお切りください」といった具体的な指示まであります。また、英語や中国語、韓国語で併記されている場合も多いため、海外からの観光客にも配慮されているのです。
さらに、イラストや記号で示されている場合もあります。たとえば、スマホにバツ印がついたマークは「スマホ使用禁止」を意味し、カメラのイラストにバツ印がついていれば「撮影禁止」を示しています。こうした視覚的な表示は、言葉がわからなくても直感的に理解できるよう工夫されているのです。
ですから、鳥居や山門をくぐる際、手水舎の前、本殿の周辺などでは特に注意深く掲示を確認する習慣をつけましょう。
小さな看板も見逃さないようにしてみてください!
社務所・寺務所での質問テンプレ|そのまま使える丁寧表現
もし現地で判断に迷った場合は、社務所や寺務所で直接尋ねるのが最も確実です。
ここでは、そのまま使える丁寧な質問テンプレをご紹介していきます。
撮影について尋ねる場合
「恐れ入ります。境内での写真撮影は可能でしょうか。もし可能であれば、撮影してもよい場所を教えていただけますか。」
スマホの扱いについて尋ねる場合
「すみません。参拝中のスマホはマナーモードで大丈夫でしょうか。それとも電源を切ったほうがよろしいでしょうか。」
御祈祷の際の注意事項を尋ねる場合
「御祈祷を受けたいのですが、スマホの扱いについて何か決まりがあれば教えていただけますか。」
このように、丁寧な言葉遣いで尋ねれば、職員の方も快く答えてくれるはずです。
また、「ありがとうございました」とお礼を添えることも忘れずに!
家族・友人にも伝えやすい”マナーの理由”の説明例
参拝のマナーを家族や友人に伝える際、理由も一緒に説明すると理解してもらいやすくなります。
ここでは、伝えやすい説明例をいくつかご紹介していきます。
「なんでスマホをマナーモードにするの?」と聞かれたら
「神社やお寺は、静かに神様や仏様と向き合う場所だからだよ。音が鳴ると、他の人の祈りの邪魔になっちゃうからね。」
「写真を撮っちゃダメなの?」と聞かれたら
「場所によっては大丈夫だけど、本殿の中とか儀式の最中はNGなんだ。神聖な場所だから、カメラを向けること自体が失礼になる場合もあるんだよ。」
「なんで電源を切らなきゃいけないの?」と聞かれたら
「御祈祷や法要みたいに特別な儀式のときは、マナーモードでも振動音が聞こえちゃうから、完全に音を消すために電源を切るんだよ。」
このように、理由をわかりやすく伝えることで、マナーを守る意義が相手にも伝わります。
家族や友人と一緒に参拝する際は、ぜひ参考にしてみてください!
まとめ
参拝時のスマホマナーは、「マナーモード+操作しない」が基本ルールです。
境内に入る前には音と振動を一括でオフにし、参拝が終わるまではバッグやポケットにしまっておくことで、周囲への配慮と神仏への敬意を示すことができます。
また、撮影や動画、SNS投稿の際には、他の参拝者のプライバシーや文化財の保護にも十分注意しましょう。
「先参拝・後撮影」の順序を守り、撮影禁止エリアを事前に確認することが大切です。
もしうっかり着信音が鳴ってしまった場合でも、慌てず冷静に対処すれば問題ありません。
神社・寺院・納骨堂それぞれの宗教的背景を理解すると、なぜそのマナーが求められるのか納得できるはずです。
迷ったときは公式サイトで調べたり、社務所や寺務所で尋ねたりすることで、安心して参拝できますよ。
ぜひこの記事を参考に、気持ちよく参拝を楽しんでみてください!





