「母倉日に入籍したいけど、本当に大丈夫かな……」
そんな不安を抱えながら入籍日を検討している方も多いのではないでしょうか。
母倉日は婚姻関係に大吉とされる吉日ですが、他の凶日と重なった場合の影響や、家族の反対などが気になるところです。
この記事では母倉日の意味から、入籍に向いているケース・向いていないケース、他の吉凶日との組み合わせまで詳しくお伝えしていきます。
おふたりにとって最適な入籍日を選ぶためのポイントをマスターしていきましょう!
母倉日とは?読み方・意味・入籍に大吉とされる理由をやさしく解説
まず、母倉日の基本的な意味や由来についてお話ししていきます。
入籍日として選ぶ前に、この吉日がどのような意味を持つのかを理解しておくと、より納得して日取りを決められますよ。
母倉日の読み方と由来(七箇の善日のひとつ)
母倉日は「ぼそうにち」と読みます。
この吉日は、江戸時代に使われていた「宝暦暦(ほうりゃくれき)」という暦法に由来しているものです。暦注下段と呼ばれる暦の最下段に記載された「七箇の善日(ななこのぜんにち)」のひとつで、現代にも伝えられています。
七箇の善日には、母倉日の他にも天赦日・天恩日・大明日・鬼宿日・月徳日・神吉日があり、すべて吉日とされる日です。
母倉日は季節と干支によって決まる仕組みになっています。
具体的には、春(亥・子の日)、夏(寅・卯の日)、秋(辰・戌・丑・未の日)、冬(申・酉の日)に加えて、各季節の土用には巳・午の日が母倉日となります。
このような決まり方をするため、月によって4日から10日程度あり、他の吉日と比較的重なりやすいのが特徴です。
「母が子を慈しむ日」といわれる意味と象徴
母倉日という名前には、とても温かい意味が込められています。
「母が子を育てるように、天が人を慈しむ」という意味があり、万物が生じ繁栄する吉兆の日とされているのです。
この「母」という字が使われていることから、家庭や家族に関わることとの相性が非常に良いとされています。そのため結婚は母になる準備段階、家の新築や引越しは新しい家庭で子を育てる準備ともいえることから、母倉日に行うと縁起が良いといわれるわけです。
慶事全般によいとされる母倉日ですが、特に家庭の始まりや子育てに関わる行事には最適の日といえるでしょう。
なぜ”婚姻と相性が良い吉日”とされるのか
母倉日が婚姻と相性が良い理由は、その意味そのものにあります。
「天が人を慈しむ日」として、何事にも吉とされる母倉日ですが、なかでも結婚に関することは大吉とされているからです。
入籍や結婚式は、これから夫婦として新しい家庭を築き、将来的には子どもを育てていく可能性のあるスタート地点。したがって、「母が子を慈しむように」という母倉日の意味と深く結びつくわけです。
さらに母倉日は、家庭円満や安定した成長を象徴する日でもあります。
結婚生活が円満に続き、家族が安定して成長していくことを願う日として、入籍日に選ぶカップルが多いのも納得できますね。
母倉日は入籍に向いている?向いていない?まず知っておきたい判断ポイント3つ
母倉日が婚姻に大吉の日だとわかっても、「本当にこの日を選んで良いのか」と迷う方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、母倉日を入籍日として選ぶべきかどうか判断するための重要なポイントを3つご紹介していきます。
暦の吉凶をどこまで重視したいか(価値観の軸)
最初に考えるべきは、ご自身が暦の吉凶をどこまで重視するかという価値観です。
暦の吉凶は科学的根拠のない迷信だという見方もあり、現代では気にしない方も増えています。一方で、古くから伝わる縁起を大切にしたいと考える方もいらっしゃいますよね。
「縁起の良い日に入籍したい」という気持ちが強いなら、母倉日を積極的に選ぶと良いでしょう。
反対に「思い出の日や覚えやすい語呂の日を優先したい」という価値観であれば、暦にこだわりすぎる必要はありません。
大切なのは、おふたりが納得できる判断基準を持つことです。
家族・パートナーが吉日にこだわるかどうか
次に確認しておきたいのが、パートナーやご家族の考え方になります。
特にご両親世代は、暦の吉凶を重視する傾向が強い場合があります。自分たちは気にしなくても、家族が「せめて仏滅だけは避けてほしい」と希望することもあるでしょう。
母倉日は吉日なので、暦を気にするご家族にとっては安心材料になります。
入籍後も良好な関係を築いていくためには、家族の価値観にも配慮することが大切です。
事前にパートナーやご両親と、吉日や暦についてどう考えているかを話し合っておくことをおすすめします。
候補日が「母倉日+凶日」の組み合わせになっていないか
母倉日であっても、凶日と重なる場合には注意が必要です。
吉日と凶日が重なると、吉の力が打ち消されたり相殺されたりするという考え方があるからです。特に不成就日・仏滅・赤口・黒日などの凶日との重なりは、気にする方が多いポイントとなります。
候補の母倉日が凶日と重なっていないかを確認してみてください。
もし重なっている場合は、別の母倉日を選ぶか、それでも気にしないという判断をするかを検討しましょう。母倉日は月に複数回あるため、凶日と重ならない日を見つけやすいですよ。
母倉日に入籍すると良いとされる理由|結婚・家庭運との相性を徹底解説
ここからは、母倉日が入籍に向いているとされる具体的な理由を深掘りしていきます。
家庭運や結婚生活との相性について理解を深めていきましょう。
「家庭円満」「安定した成長」を象徴する日
母倉日が入籍に良いとされる第一の理由は、家庭円満を象徴する日だからです。
「母が子を慈しむように、天が人を慈しむ」という意味が、円満な家庭を築くイメージと重なります。夫婦がお互いを思いやり、支え合って成長していく関係性を応援してくれる日といえるでしょう。
また、母倉日は万物が生じ繁栄する吉兆の日とも言われています。
これは家庭が安定して発展し、子どもが健やかに育つことを象徴しているのです。
入籍という夫婦としてのスタート地点で、このような縁起の良い日を選ぶことは、将来の家庭生活に前向きな気持ちを持つきっかけになりますね。
結婚・入籍・妊娠・子育てなど”家庭の始まり”に強い吉日
母倉日は、家庭の始まりに関わるあらゆる行事と相性が抜群です。
入籍だけでなく、結婚式・披露宴・結納なども大吉とされています。また、出生届の提出やお宮参り、七五三といった子どもに関する行事にも最適な日なのです。
ただし出生届は生後14日以内に提出する必要があるため、その期間内に母倉日がある場合に限られます。
このように母倉日は、結婚から子育てまで、家族のライフイベント全般をサポートしてくれる吉日といえるでしょう。
入籍日に選ぶことで、その後の家族の行事でも母倉日を意識しやすくなるかもしれませんね。
入籍以外にもおすすめの行動(結納・入籍準備・新生活のスタートなど)
母倉日には、入籍以外にもさまざまなことを行うと良いとされています。
例えば結納や両家顔合わせは、両家の絆を深める大切な儀式です。母倉日に行うことで、家族全体の円満を願う意味が込められます。
また、新居の契約や引越し、新築・リフォームの契約・着工なども母倉日に向いている行事です。
さらに開業や開店、会社の登記など、仕事関係で新しいスタートを切る日としても縁起が良いとされています。
入籍日を母倉日にできなかった場合でも、結納や新居の契約など他のイベントで母倉日を活用してみるのも良いでしょう。
母倉日でも”入籍に不向き”になり得るケース|凶日との重なり・家族事情・価値観の違い
母倉日が吉日であっても、入籍に不向きになるケースが存在します。
ここでは具体的にどのような状況で避けた方が良いのかをお伝えしていきます。
不成就日・仏滅・赤口・黒日など凶日と重なる場合
母倉日が凶日と重なる場合は、慎重に判断する必要があります。
不成就日は「何事も成就しない日」とされ、月に3回から5回程度訪れる凶日です。この日と母倉日が重なると、吉の力が打ち消されるという考え方があります。
仏滅は六曜の中で最も凶とされる日で、特に婚礼などのお祝い事は避ける習慣が根強いです。
赤口も凶日とされ、特に午前11時頃から午後1時頃の午の刻以外は避けた方が良いという考えがあります。
黒日は暦の上で最も悪い大凶の日とされ、年に24日程度しかありませんが、六曜の仏滅よりも悪い凶日といわれているのです。
これらの凶日と母倉日が重なった場合、縁起を気にする方は別の母倉日を選ぶことをおすすめします。
家族が強く反対する場合(実家の価値観問題)
ご両親や祖父母が暦を重視する価値観を持っている場合、配慮が必要です。
母倉日自体は吉日ですが、「聞いたことがない」「大安の方が安心」と感じるご家族もいらっしゃいます。特に地域や家庭によって、重視する吉日が異なることがあるのです。
また、凶日と重なった母倉日を選んだ場合、ご家族が不安を感じることもあるでしょう。
入籍後の関係性を良好に保つためにも、事前に相談してご家族の意見を聞いておくことが大切です。
もしご家族が強く反対する場合は、大安や他の広く知られた吉日を選ぶという選択肢も検討してみてください。
自分自身が暦に左右されやすいタイプの場合
縁起や暦を気にしすぎるタイプの方は、注意が必要かもしれません。
母倉日に入籍しても、その後の結婚生活で何か問題が起きた時に「あの日が本当に良い日だったのか」と後悔してしまう可能性があります。特に母倉日と凶日が重なっている場合、気になって仕方がないという方もいらっしゃるでしょう。
そのような心配性の傾向がある場合は、完全に凶日と重ならない吉日を選ぶことをおすすめします。
例えば天赦日と一粒万倍日と大安が重なる日など、誰が見ても最強の吉日を選べば安心できますよね。
心の平穏を保つことが何より大切なので、ご自身の性格も考慮に入れて日取りを決めてみてください。
現実的な事情(役所休み・仕事都合)で無理をする場合
母倉日だからといって、無理をして選ぶ必要はありません。
例えば役所が休みの土日祝日に母倉日がある場合、平日に休暇を取得するのが難しいこともあるでしょう。また、仕事の繁忙期に当たってしまい、ゆっくり入籍を祝えない状況もあります。
無理をしてストレスを感じながら入籍するよりも、おふたりにとって最適なタイミングを優先する方が大切です。
縁起の良さも重要ですが、心に余裕を持って入籍日を迎えられることの方が、幸せなスタートにつながります。
母倉日は月に複数回あるので、別の機会を待つことも検討してみてください。
母倉日×他の吉日・凶日の組み合わせ一覧|入籍に最適な日と避けたい日の見極め方
母倉日が他の吉日や凶日と重なる場合、どう判断すれば良いのでしょうか。
ここでは具体的な組み合わせパターンとその考え方をお伝えしていきます。
母倉日×大安・一粒万倍日・天赦日(最強の組み合わせ)
母倉日が大安・一粒万倍日・天赦日と重なる日は、最強の吉日組み合わせです。
大安は六曜の中で最も縁起が良い日とされ、結婚式や入籍に選ばれることが非常に多い日になります。母倉日と大安が重なれば、婚姻に関する縁起の良さは抜群といえるでしょう。
一粒万倍日は「一粒の種もみが万倍に実る」という意味を持ち、物事を始めるのに最適な日です。
入籍という新しいスタートと相性が良く、母倉日と重なることで幸せが万倍に増えるといわれています。
天赦日は暦の上で最上の吉日とされ、年に5回から6回しかない貴重な日です。「天が万物の罪を赦す日」とされ、何をしても成功すると考えられています。
これらの吉日と母倉日が重なる日は、まさに入籍に最適な日といえますね。
母倉日×仏滅・赤口(価値観で判断が変わる組み合わせ)
母倉日が仏滅や赤口と重なる場合、判断が分かれるところです。
仏滅は「仏も滅するような大凶の日」とされていますが、「物滅」として新しく始まるという解釈もあります。つまり、それまでの物事が滅び、新しくスタートするという前向きな捉え方もできるのです。
赤口は凶日とされますが、午の刻(午前11時頃から午後1時頃)だけは吉の時間帯とされています。
母倉日の吉の力が仏滅や赤口の凶を打ち消すという考え方もあれば、凶日の影響で吉の力が弱まるという考え方もあります。このため、どちらを信じるかは個人の価値観次第といえるでしょう。
縁起を気にする方は避けた方が無難ですが、気にしない方は母倉日であることを優先しても良いかもしれません。
母倉日×不成就日・黒日(避ける人が多い組み合わせ)
母倉日が不成就日や黒日と重なる場合は、避ける方が多い組み合わせです。
不成就日は「何事も成就しない日」という意味を持ち、新しいことを始めるのに不向きとされています。月に3回から5回程度あるため、母倉日と重なる可能性も少なくありません。
吉日と重なっても、不成就日がその効果を打ち消してしまうという考え方が一般的です。
黒日は暦の上で最も悪い大凶の日で、葬儀以外のあらゆる行事において避けるべきとされています。年に24日程度と頻度は少ないですが、仏滅よりも凶とされるため、入籍日としては避けた方が良いでしょう。
これらの凶日と母倉日が重なっている場合は、別の母倉日を探すことをおすすめします。
「どれを優先すべき?」迷った時の最適な考え方
吉日と凶日が重なって迷った時は、優先順位を考えてみましょう。
まず、「完全に縁起の良い日を選びたい」という方は、凶日と重ならない吉日を選ぶのが最も安心です。母倉日にこだわらず、天赦日や大安などの広く知られた吉日を選ぶのも良いでしょう。
次に、「吉日だけを意識して凶日は気にしない」という考え方もあります。
母倉日という吉日であることに意味を見出し、凶日の存在は無視するという選択です。実際、暦に科学的根拠はないため、ポジティブな要素だけを信じるのも一つの方法といえます。
最後に、「暦よりもおふたりにとって意味のある日を優先する」という選択肢もあります。記念日や語呂合わせの日など、おふたりの思い出に残る日を選ぶことで、縁起以上の価値を生み出せるでしょう。
どの考え方が正しいということはないので、おふたりが納得できる基準で決めてみてください。
母倉日以外にも人気の”入籍におすすめの吉日”|六曜・一粒万倍日・天赦日・天恩日など
母倉日以外にも、入籍におすすめの吉日はたくさんあります。
ここでは代表的な吉日をご紹介していきますので、選択肢を広げる参考にしてみてください。
入籍でよく選ばれる吉日の種類と意味
入籍日としてよく選ばれる吉日には、いくつかの種類があります。
まず六曜では、大安が最も人気です。「大いに安し」という意味で、何事も吉とされる日になります。次に友引も人気で、朝夕が吉の時間帯とされています。
一粒万倍日は「一粒の種もみが万倍に実る」という意味で、新しいことを始めるのに最適な日です。
特に金運や開運に関わることと相性が良く、入籍にもおすすめとされています。月に4回から6回程度あるため、他の吉日と組み合わせやすいのも特徴です。
天赦日は年に5回から6回しかない最上の吉日で、「天が万物の罪を赦す日」とされています。何をしても成功すると考えられており、入籍には最適な日といえるでしょう。
天恩日は「天の恩恵を受けられる日」という意味で、5日連続で続くため他の吉日と重なりやすい特徴があります。
母倉日が向かない場合の”代わりの吉日”の探し方
母倉日が凶日と重なっている場合や都合が合わない場合は、代わりの吉日を探してみましょう。
最も確実なのは、天赦日と一粒万倍日が重なる日を選ぶ方法です。この組み合わせは「最強開運日」と呼ばれ、年に数回しかない貴重な日になります。さらに大安と重なれば、完璧な吉日といえるでしょう。
次におすすめなのが、大安と一粒万倍日が重なる日です。
この組み合わせも非常に縁起が良く、多くのカップルに選ばれています。母倉日ほど家庭運に特化していませんが、婚姻全般に向いている日といえます。
また、天恩日や大明日、月徳日なども入籍に適した吉日です。これらは母倉日ほど知名度が高くありませんが、古くから伝わる縁起の良い日として重視されています。
吉日カレンダーやアプリを活用すると、複数の吉日が重なる日を簡単に見つけられますよ。
暦だけでなく「二人にとって意味のある日」を選ぶという考え方
暦の吉日も大切ですが、おふたりにとって意味のある日を選ぶという考え方もあります。
例えば、初めて出会った日や初デートの記念日、プロポーズされた日などは、おふたりだけの特別な日です。このような記念日を入籍日にすることで、毎年その日が何重もの意味を持つ記念日になります。
また、語呂合わせの良い日も人気です。
11月22日の「いい夫婦の日」は入籍日として非常に人気が高く、役所も混雑するほどです。他にも2月2日の「夫婦の日」や10月8日の「永遠(とわ)の日」など、覚えやすい語呂合わせの日がたくさんあります。
さらに、バレンタインデーやクリスマスといったイベントの日を選ぶカップルもいらっしゃいます。
暦の吉日と記念日の両方を満たす日が見つかれば理想的ですが、どちらかを選ばなければならない場合もあるでしょう。その時は、おふたりが納得できる方を優先することをおすすめします。
まとめ
母倉日は「母が子を慈しむように、天が人を慈しむ」という意味を持つ吉日で、特に婚姻関係に大吉とされています。
入籍日として選ぶ際には、凶日との重なりや家族の価値観、おふたりの都合などを総合的に判断することが大切です。
母倉日と他の吉日が重なる日は最強の組み合わせとなり、凶日と重なる場合は避けた方が無難でしょう。ただし、暦に科学的根拠はないため、気にしすぎる必要はありません。
最も重要なのは、おふたりが納得して選んだ日であることです。
暦の吉日も参考にしながら、おふたりにとって最も意味のある日を入籍日として選んでみてください。幸せな結婚生活のスタートを、心から応援しています!





